立憲民主党 結党大会
150人の野党第1党が発足

合流新党の立憲民主党の結党大会が開かれ、150人の野党第1党が正式に発足しました。枝野代表は政権の選択肢を示し、16日に発足する菅新政権と対じしていく姿勢を強調しました。

立憲民主党と国民民主党などの合流新党「立憲民主党」は、15日午後、東京都内のホテルで結党大会を開き、衆参両院の150人の国会議員のほか、連合の神津会長も出席しました。

大会では「『自由』と『多様性』を尊重し、人間が基軸となる『共生社会』を創る」とした綱領などを承認しました。

そして、枝野代表があいさつし「この7年8か月、残念ながら政治に対する諦めが広がり、政権の選択肢を明確に示すことができなかった野党の責任を痛感している。今こそ、選択肢を示すときで、そのために真正面から前に進んでいく」と述べました。

そのうえで「あす、菅新政権が発足する。安倍政権の継承を語っているようだが、危機をどう打開していくのか、どのような社会にしていくのか、堂々と菅氏と論戦し、国民の声を伝えていく」と述べました。

このあと、福山幹事長、泉政務調査会長、安住国会対策委員長、それに、平野代表代行兼選挙対策委員長などの人事が了承され、新たな野党第1党が正式に発足しました。

枝野代表「党の一体感を持ち、解散に対応」

立憲民主党の枝野代表は、結党大会のあとの記者会見で、執行部人事をめぐって党内で批判的な声が出ていることについて「人事は、代表選挙の直後から奇をてらうことはせず、オーソドックスにやると言っていたとおりだ。党として、一体感を持ち、早期の衆議院解散に対応していく」と述べました。

一方で、枝野氏は、党内に風通しのよい党運営を求める意見があることについて「党内での自由かったつな議論は大事だ。役員室長を中心に党内のコミュニケーションの促進や一体感の醸成をサポートしてもらう。これがきちんとできれば、皆さんに理解してもらえると思っている」と述べました。

福山幹事長「やっとスタートライン」

福山幹事長は、記者団に対し「やっとスタートラインに立ち、本格的にプレーボールだ。ここまで来たなという思いと、ここから始まるという緊張感がある。新型コロナウイルスの感染は、まだ広がっているし、経済的にも厳しい状況なので、緊張感を持ってあすからの国会に臨みたいし、いつあるか分からない衆議院選挙の準備も、すぐスタートさせたい」と述べました。

泉政務調査会長「信頼される野党づくりに」

泉政務調査会長は、記者団に対し「全国の数多くの方々が期待してくれていると思うので、謙虚に地に足をつけて政策と政権構想を国民に打ち出し、信頼される野党づくりに取り組んでいく。政務調査会長として先頭に立って、全国の皆さんと対話するとともに、党内融和もしっかりと図っていきたい」と述べました。

安住国会対策委員長「最強の野党を目指す」

安住国会対策委員長は、記者団に対し「150人が集まったので、自民党の受け皿としてのスタート台には立てたのではないか。与党の一強を終わらせるのは国会からだ。できるだけ多くの野党と連携し論戦を通じて、菅新政権との違いをしっかり浮き彫りにしていく。戦う時は徹底的にやる。最強の野党を目指す」と述べました。

平野代表代行「選挙で戦いやすい環境を」

選挙対策委員長を兼務する平野代表代行は、記者団に対し「国民に、政権を担う選択肢として受け止めてもらい、信頼を取り戻していけるかであり、ここはゴールではなく通過ポイントだ。より大きなかたまりを作るよう努力していく」と述べました。

また、次の衆議院選挙について「候補者が競合している選挙区もあり、早く調整して選挙で戦いやすい環境を作っていく。福山幹事長と密に連携し、党内融和をはかっていきたい」と述べました。

江田代表代行「多難な船出だが頑張りたい」

代表代行を務めることになった江田憲司衆議院議員は、NHKの取材に対し「多難な船出だが、これからしだいですべてが変わる。政権構想や骨太の経済政策などを打ち出し、国会論戦を通じて国民の理解を深め、信頼を得ていく道しかないのでしっかり頑張っていきたい」と述べました。

蓮舫代表代行「迅速に態勢整え活動に着手したい」

代表代行を務めることになった蓮舫参議院議員は、記者団に対し「きょうから新しい1歩が始まるので、国民の選択肢になるべく、頑張ろうと思う。衆議院では、議席を倍にしなければ政権交代はできない。衆議院の解散・総選挙があるのではないかと言われる中で、迅速に態勢を整えて活動に着手していきたい」と述べました。

辻元清美衆議院議員「菅新総裁と『たたき上げ対決』を」

辻元清美衆議院議員は、記者団に対し「野党第1党として、生まれ変わった気持ちで頑張っていきたい。ただ、新役員で女性登用が少ないので、厳しく枝野代表に迫っていきたい。菅新総裁とは当選同期で、どんな政策をされるのか『たたき上げ対決』を予算委員会でやりたい」と述べました。

徳永エリ参議院議員「信頼得られる野党を」

徳永エリ参議院議員は、NHKの取材に対し「150人の仲間とともにスタートラインに立った気持ちで、新たな一歩を踏み出していきたい。大所帯になると細かいコミュニケーションは難しいかもしれないが、心あわせできる環境を作らなければならない。『民信無くば立たず』で、まずは、国民から頑張ってほしいと思って頂ける、信頼が得られる野党を目指していきたい」と述べました。