京都111人感染確認
100人以上は4日連続

東京都は5日、都内で新たに111人が新型コロナウイルスに感染していることが確認されたと発表しました。都内で1日の感染の確認が100人以上となるのは4日連続です。

東京都は5日、都内で新たに10歳未満から100歳以上の男女合わせて111人が新型コロナウイルスに感染していることが確認されたと発表しました。

ことし5月25日に緊急事態宣言が解除されて以降、最も多かった4日の131人からは減少しましたが、都内で1日の感染の確認が100人以上となるのは4日連続です。

111人のうち、20代と30代は合わせて73人で、全体のおよそ66%を占めています。

また、111人のうち、58人はこれまでに感染が確認された人の濃厚接触者で、53人は今のところ感染経路が分かっていません。

都によりますと、111人のうち46人は、ホストクラブやキャバクラ店など近い距離での接客を伴い、夜間営業する飲食店の関係者や客で、
▼新宿エリアが38人、
▼池袋エリアが4人だということです。

このほか、
▼介護施設内での感染が7人、
▼家庭内での感染が5人、
▼友人などとの会食を通じての感染が5人、
▼職場内での感染が4人などとなっています。

これで、都内で感染が確認された人は合わせて6765人になりました。一方、5日、都内で死亡が確認された人はいませんでした。

都は、不要不急の他県への移動は控えるとともに、感染の確認が相次いでいる夜の繁華街では適切な感染防止策を講じている店を選ぶなど、十分に注意するよう強く呼びかけています。

神奈川県 新たに21人感染確認 10歳未満の児童も

神奈川県内では5日、男女合わせて21人の感染が発表されました。

横浜市によりますと、市内に住む10歳未満の女の子や県立の特別支援学校に勤める20代の女性教員など、男女9人の感染が新たに確認されました。

女の子は市立の学校に通っていて、市は6日学校を臨時休校にすることにしています。

また、県によりますと20代の特別支援学校の女性教員は、担任を持っていないため児童生徒に濃厚接触者はおらず、6日学校を臨時休校にして消毒作業を行うということです。

一方、横浜市の9人のうち4人については感染経路がわかっていないということです。

また、川崎市によりますと、市内に住む10代から80代の看護師や福祉施設に勤務する運転手など男女10人の感染が新たに確認されました。

このうち4人は、これまでに9人の感染が確認され院内でクラスターが発生している川崎区の『川崎協同病院』の関係者の家族や知人だということです。

残る6人のうち30代のプログラマーの男性は陽性患者との接触があったということですが、ほかの5人は感染経路がわかっていないということで、市は感染経路を調べています。

さらに、川崎市は5日夜、幸区の市立小学校に通う10歳未満の男子児童が感染したと発表しました。

男子児童は感染した人と接触があったということですが、そこで感染したのかについてはわからないとしています。

市はこの児童が通う小学校を消毒作業が終わるまで休校にするということです。

神奈川県では藤沢市も1人の感染を発表していて、5日明らかになった感染者は21人となりました。

NHKのまとめによりますと神奈川県内で発表された感染者はこれで1584人で、このうち96人が死亡しています。

埼玉県 新たに21人感染確認 3日連続で20人以上

埼玉県内では5日、新たに21人が新型コロナウイルスへの感染が確認されました。県内で1日あたりの感染者数が20人以上となるのは3日連続です。

5日県内の自治体が発表した感染者の数は埼玉県が8人、さいたま市が10人、川口市が2人、越谷市が1人の合わせて21人です。

このうち複数の従業員の感染が確認されている越谷市内のキャバクラ店、「CLUB ATHENA」では春日部市の20代の男性、越谷市の20代の男性、さいたま市の10代の女性の従業員合わせて3人の感染が新たにわかり、この店に関連する感染者は従業員7人となりました。

また、従業員と客の感染が確認されているさいたま市のキャバクラ店、「CLUB GRANDE」では利用客のさいたま市の50代の男性の感染が確認され、この店に関連する感染者は20人となりました。

越谷市とさいたま市は店名を公表したキャバクラ店の利用客に対し、保健所などに相談するよう呼びかけています。

このほか川口市では川口市立医療センターの小児科の男性医師1人の感染が確認されました。

医療センターでは、小児科の医師や看護師の一部を自宅待機として順次、検査を行っているほか、小児科の外来は当面の間、予約の患者のみ対応するということです。

埼玉県内で1日あたりの感染者数が、20人以上となるのは3日連続で県内の感染者はこれで1236人となりました。

千葉県 新たに男女7人の感染確認

千葉県内で、20代から90代までの合わせて男女7人が新型コロナウイルスに感染していることが新たに確認されました。

新たに感染が確認されたのは、いずれも船橋市に住む90代の男性、40代と30代の会社員の男性、それに20代のアルバイトの女性、八千代市に住む30代の会社員の男性、浦安市に住む20代の会社員の男性、野田市に住む20代の会社員の女性の合わせて7人です。

船橋市によりますと、このうち90代の男性は今月2日に37度9分の熱やおう吐などの症状が出てウイルス検査を受け、感染が確認されました。

男性は肺炎を起こし、入院先の医療機関で酸素吸入などを受けているということで、症状が出た際に高齢者施設に入所していたため、市はほかの入所者などの検査を行うことにしています。

船橋市の40代の男性は今月(7月)3日に37度6分の熱やけん怠感があったため、ウイルス検査を受けて感染が確認されました。今月1日まで都内の会社に出勤し、先月28日には都内の居酒屋でほかの4人の同僚と一緒に食事をしたと話しているということで、このうち男性を含めた3人の感染が判明しました。

船橋市の20代の女性は、県内の接待を伴う飲食店でアルバイトをしていたということで、今月2日に感染が判明した女性と同じ職場だったことから検査を受けたところ、感染が確認されました。症状は出ていません。

千葉県内で感染が確認されたのは合わせて1005人と、これで1000人を超えました。

西村経済再生相「のどの違和感などある人は県をまたぐ移動控えて」

新型コロナウイルスの新たな感染者が、東京都で連日100人を超えていることを踏まえ、西村経済再生担当大臣は記者会見で、のどの違和感や味覚・嗅覚の異常を感じるなど、体調がすぐれない人は県をまたいだ移動を控えるよう呼びかけました。

この中で西村経済再生担当大臣は「緊急事態宣言のもとでは7~8割、電車を利用する方が減っていたが、いま首都圏では3割減、関西では2割減ぐらいだ。企業には、テレワークできる方は引き続きお願いしたい」と述べました。

そのうえで「のどの違和感や味覚・嗅覚の異常を感じる方は早めに相談していただき、県をまたいでの移動も控えていただきたい」と呼びかけました。

また西村大臣は、政府の専門家会議を発展的に移行させるとして新たに設置した分科会の初会合を、6日午後1時から開くことを明らかにしました。

そのうえで分科会では感染状況の分析や、今月10日に予定されている社会経済活動の段階的引き上げに加え、PCR検査の拡充の範囲や費用負担の在り方、それに自治体によって個人情報の扱いに差があることを踏まえたデータの共有の方策について、議論するよう求める考えを示しました。

埼玉 千葉 神奈川の知事 経済再生相に危機感訴え

東京都で新型コロナウイルスの新たな感染者が増えていることを受けて、西村経済再生担当大臣は隣接する埼玉、千葉、神奈川の3県の知事とオンライン形式で会談し、3県と連携し、接待を伴う飲食店などを中心に重点的な対策に取り組む考えを示しました。

この中で西村経済再生担当大臣は「東京の新規感染者が連日100人を超え、高い緊張感をもって警戒すべき状況だ。直ちに緊急事態宣言が必要な状況でないと判断しているが、どこか分からないところにクラスターがないのか、市中で感染が広がっていないか、警戒しながら分析を進めている」と述べました。

そのうえで「接待を伴う飲食店などへの対策を強化する必要がある。PCR検査の積極的な実施や保健所機能の強化などが重要になる」と述べ、埼玉、千葉、神奈川の3県と連携して、接待を伴う飲食店などを中心に重点的な対策に取り組む考えを示しました。

これに対し埼玉県の大野知事は「危機感を強めている。感染者には、都内の接待を伴う飲食店に勤めている人や利用者、家族が多く含まれている。県としてできることはすべてやっていく」と述べました。

千葉県の森田知事は「県内でも2桁台の感染者が出ており、緊張している。東京に移動する場合は、特に夜の繁華街や感染の可能性が高いと言われている場所は注意し、自分自身で判断して行動してもらいたいとお願いしている」と述べました。

神奈川県の黒岩知事は「東京と生活圏が全く一緒なので緊張している。緊急事態宣言の時に外出自粛や休業の要請を行ったが、いまはそういうレベルでなく、一人ひとりで徹底的に用心してもらう流れをつくっていきたい」と述べました。

埼玉 大野知事「必要に応じ国に緊急事態宣言求める」
埼玉県の大野知事は、西村経済再生担当大臣と埼玉、千葉、神奈川の3県の知事とのテレビ会議の中で県内の状況について説明し、「この1週間に県内で100人を超える感染者が確認されたのは5月以降初めてだ。都内の接待を伴う飲食店などのいわゆる『東京由来』の感染者の割合が多く、しっかりと対策を講じることが極めて重要だ」と述べました。

会議のあと大野知事は記者団に、「前回、緊急事態宣言を出してほしいと国に求めた時と現在の状況は違うというのが各知事共通の認識だが、埼玉県の医療体制には一定の限りがあるので、急激に感染が拡大する場合には必要に応じて国に緊急事態宣言の発出を求めていきたい」と述べました。

千葉 森田知事 県独自の警報発表には消極的
西村経済再生担当大臣との会議で、千葉県の森田知事は「今が大事な時期でほかの県とも情報を共有しながら乗り越えたい」と述べました。

会議後、取材に応じた森田知事は、4日までに県内の専門学校に通う学生12人の感染が確認されたことに触れ、「クラスターが発生したことは残念で、しっかり追跡して推移を見ていく」と述べました。

そのうえで、移動の自粛や県独自の警報を発表するかどうかについては「人と物はすでに動き始め、今から大きく網をかけることは難しい。都内の夜のまちとの往来には慎重になってもらうよう県民にお願いしていく」と話し、消極的な考えを示しました。

神奈川 黒岩知事「県またぐ移動の自粛 考えていない」
西村経済再生担当大臣との会議で、神奈川県の黒岩知事は「東京の感染者の多さに緊張感を持っており、要警戒だと思っている」と危機感を示しました。

会議のあと取材に応じた黒岩知事は、東京への外出自粛などの呼びかけについて「東京と神奈川は一体なので県をまたいだ移動の自粛は考えていない。県内に対しては県独自に行っている感染防止対策の取り組みの普及を積極的に訴えていきたい」と話しました。

そのうえで「接待を伴う飲食店に関係する皆さんに対し、PCR検査を積極的に行うことを検討している。感染状況からターゲットを絞れているところは、県などが開発した検査機器を活用しながら封じ込んでいきたい」と述べました。