業革命遺産 韓国“説明
不十分” 日本“適切”

ユネスコの世界遺産「明治日本の産業革命遺産」を説明する政府の施設をめぐり、岡田官房副長官は韓国側から旧朝鮮半島出身労働者に関する説明が不十分だと抗議があり、展示内容は適切だと反論したことを明らかにしました。

ユネスコの世界遺産に3年前に登録された「明治日本の産業革命遺産」をめぐり、政府は当時の歴史を説明する「産業遺産情報センター」を東京 新宿区に設置し、15日、一般公開しました。

この施設は、登録を審査した世界遺産委員会が歴史全体を理解できるよう、日本側に対応を求める決議を行ったことから設けられました。

展示内容について韓国側は旧朝鮮半島出身労働者の実態を反映したものにするよう求めていました。

岡田官房副長官は記者会見で15日、韓国外務省のイ・テホ第2次官から日本の冨田大使が呼ばれ、旧朝鮮半島出身労働者に関する説明が不十分だと抗議を受け、冨田大使が「展示は適切だ」と強く反論したと明らかにしました。

そのうえで岡田副長官は「これまでの世界遺産委員会における決議を真摯(しんし)に受け止めて、誠実に履行してきた。登録時に、日本政府が国際社会に約束したステートメントもパネルとして展示している」と述べ、日本側の対応に問題はないという認識を示しました。