ロナ対応の医師8割に
危険手当支払われず 調査

新型コロナウイルスの検査や診療に従事する医師の労働環境について、労働組合が調べたところ、およそ8割の医師に危険手当が支払われていないことがわかりました。多くの医師が感染への不安を感じていることも明らかになり、組合は改善を求めています。

勤務医などで作る「全国医師ユニオン」は、先月24日から今月6日にかけて新型コロナウイルスの検査や診療にあたる医師を対象にインターネット上でアンケート調査を行い、およそ170人が回答しました。

それによりますと、検査や診療をみずから志願したのは24%、業務命令だったのは76%でした。

業務命令で検査や診療にあたっているという医師の3割は「強制だった」と回答しました。

感染予防対策をめぐっては、30%の医師がN95と呼ばれる本来使い捨ての医療用マスクを何度も使い回していると答え、中には「ゴムが切れるまで使い続けている」という回答もありました。

「感染への不安がある」という声も上がっていますが、81%の医師に危険手当が支払われていませんでした。

全国医師ユニオンは、「多くの医師が不安を感じながら対応にあたっている。国は、十分な感染防護具を支給するとともに、医師が安全に働ける環境を早急に整備してほしい」と訴えています。