財務省対応「被害者に
高いハードル」野田大臣

財務省の福田事務次官が、複数の女性記者に対しセクハラと受け取られる発言を繰り返していたと報じられたことについて、野田女性活躍担当大臣は、大変残念だとしたうえで、報道各社の女性記者に調査への協力を要請した財務省の対応を批判しました。

財務省の福田淳一事務次官が複数の女性記者に対し、セクハラと受け取られる発言を繰り返していたと報じられたことを受けて、財務省は、記者クラブに加盟する報道各社の中で、福田次官と報道のようなやり取りをした女性記者がいれば調査に協力してほしいと要請しています。

これについて野田女性活躍担当大臣は、閣議の後、記者団に対し「セクハラは女性に対する暴力で、人権侵害だ。本人は全面否定しているが、多くの女性が残念に思っている。政府の信頼を失墜させる大きな原因になってしまうと大変残念だ」と述べました。

そのうえで、財務省の対応について「違和感がある。セクハラの被害者は、家族にも相談できないのが現実で、加害者側の関係者に話をすることはできないのではないか。被害者の立場では、高いハードルであることを財務省に理解してほしい」と批判しました。

また、野田大臣は総理大臣官邸で、麻生副総理兼財務大臣と菅官房長官にそれぞれ会って、こうした考えを直接伝えたことを明らかにしました。

「セクハラ 受け手が不快に感じるかどうかが判断」

野田女性活躍担当大臣は参議院総務委員会で、「事務次官が全面否定しているので仮定の話はできないが、一般論として、セクハラは受け手が不快に感じるかどうかが判断になり、職業が関係するものではない。国家公務員として、勤務時間外でもみずからの行動が公務の信用に影響を与えることを常に認識することが重要だ」と述べました。

公明党 石田政調会長「違和感ある」

公明党の石田政務調査会長は、記者団に対し「記者に協力を求めるのは、正直、ちょっと違和感がある。財務大臣も、『事実であればアウトで、かばうことは考えない』と言っており、私も、そのとおりだと思うので、財務省には早急に調査をして結論を出してもらいたい」と述べました。