型コロナ感染拡大
参院本会議で質疑

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、国会では3日、参議院本会議で安倍総理大臣が出席して、与野党の質疑が行われました。

本会議では、最初に安倍総理大臣が新型コロナウイルスの特別措置法に基づき、政府対策本部を立ち上げたことや、東京オリンピック・パラリンピックの1年延期などを報告しました。

続いて質疑が行われ、自民党の石田昌宏氏は「マスクや消毒薬だけでなく、感染防護物品も人工呼吸器も、感染症に対応できる病床も不足している。現場は危機感にあふれており、医療提供体制の確保は緊急事態だ」と述べました。

これに対し、安倍総理大臣は「感染者の急増に備え、重症者への医療に重点を置く医療提供体制の整備を加速していく。また、マスクをはじめとする感染症防護具や消毒液のさらなる増産を支援していく」と述べました。

国民民主党の大塚代表代行は「『経済対策は感染症対策でもある』ことを十分理解したうえで、この局面は財源を気にせず、徹底した収入保証、損失補償を行うことが、急務かつ不可欠だ」と指摘しました。

これに対し、安倍総理大臣は「甚大な影響を受けている中小・小規模事業者の方々への新たな給付金制度の具体的な制度設計を急ぐが、困難を乗り越えて事業を継続するのに必要な額をできるだけ早期に提供したい」と述べました。

一方、安倍総理大臣は緊急事態宣言について、「現時点ではまだ全国的かつ急速なまん延という状況には至っておらず、ぎりぎり持ちこたえている状況にあるが、必要な状況になれば、ちゅうちょなく、緊急事態宣言を行う考えだ」と述べました。