相の答弁に疑義」野党
一時欠席で委員会紛糾

「桜を見る会」の前日夜に開かれた懇親会をめぐって、野党側は安倍総理大臣の答弁に疑義があり国会審議に応じられないなどとして、午前の委員会を欠席しましたが、与党側が安倍総理大臣の事務所に聞き取った内容を報告したのを受けて審議に復帰しました。

野党側は18日朝、国会対策委員長らが会談し「桜を見る会」の前日夜に開催された安倍総理大臣の後援会主催の懇親会について、ホテル側に問い合わせをして得られた回答と安倍総理大臣の答弁が食い違っており疑義があるという認識で一致しました。

そのうえで、書面で回答が得られないかぎり審議には応じられないとして、立憲民主党などの会派と共産党は午前の衆議院の予算委員会と総務委員会を欠席しました。

このため自民党の森山国会対策委員長は、午後、立憲民主党の安住国会対策委員長と会談し、与党側が安倍総理大臣の事務所に聞き取った結果、ホテル側は野党側の問い合わせに、あくまで一般論で答え個別の案件は含まれていないと回答したとしていると報告しました。これを受けて野党側はさらに追及する必要があるとして審議に復帰しました。

そして、このあと再開した予算委員会で野党側は「安倍総理大臣の答弁は、安倍事務所から聞き取った内容と異なり、虚偽ではないのか」などとただしました。

これに対し菅官房長官は「国会での発言は極めて重く、安倍総理大臣が答弁したとおりだと思う」と述べました。

安倍首相「すでに答弁したとおり」

「桜を見る会」の前日夜に開かれた懇親会をめぐって野党側が、安倍総理大臣の答弁に疑義があると指摘していることについて、安倍総理大臣は18日午後6時半ごろ、総理大臣官邸を出る際「すでに国会で答弁したとおりだ」と述べました。

自民 森山氏「理解をいただけた」

自民党の森山国会対策委員長は、記者団に対し「安倍事務所に確認した結果、安倍総理大臣が述べたとおりであることがはっきりした。午前中、野党側の出席が得られなかったのは極めて残念だが、説明し、理解をいただけた」と述べました。

また「野党や報道機関が問い合わせたのはホテルの広報で、安倍事務所は、実際に仕事を頼んだ営業に尋ねたのだろう。広報はマニュアル通りの回答をし、営業はいろいろあるので、それに基づいて話をし、ずれが生じたのではないか。ホテルのしかるべき人が大変迷惑をかけているということで、自民党本部に来たと聞いている」と述べました。

立民 安住氏「委員会で追及」

立憲民主党の安住国会対策委員長は、記者団に対し「安倍総理大臣の答弁は巧妙に仕組まれていて、どこまでがホテル側とのやり取りで、どこからが解釈だったのかをあいまいにしていたが、ホテル側とは単純なシンプルなやり取りをしただけだった。この先、委員会で追及していきたい」と述べました。

官房長官「書面回答は必要ない」

菅官房長官は閣議のあとの記者会見で「安倍総理大臣の事務所がホテルに確認のうえ、安倍総理が国会で答弁されたと承知している。国会での答弁は議事録に残るので、安倍総理大臣は責任を持って答弁していると思う」と述べ、書面での回答は必要ないという認識を示しました。

公明 山口氏「総理の説明責任 重要」

公明党の山口代表は、記者会見で、「当事者である安倍総理大臣が説明責任を尽くすことが重要で期待したい。野党側も言い分はいろいろあると思うので、予算委員会の場で議論を深めることが望ましいのではないか」と述べました。