木外相 韓国外相と
10分間“立ち話”連携確認

茂木外務大臣は韓国のカン・ギョンファ(康京和)外相と短時間、意見を交わし、「徴用」をめぐる問題で国際法違反の状態の是正を改めて求める一方、両氏は来週調整されている日韓首脳会談が有意義なものとなるよう外交当局間の緊密な連携を確認しました。

ASEM=アジア・ヨーロッパ外相会合に出席するためスペインのマドリードを訪れている茂木外務大臣は、日本時間の16日未明、韓国のカン・ギョンファ外相とおよそ10分間、立ち話の形式で意見を交わしました。

この中で茂木大臣は、北朝鮮が弾道ミサイルの発射を繰り返す中、日韓や日米韓の連携が重要だと指摘したうえで、日韓関係悪化の根底にあるのは太平洋戦争中の「徴用」をめぐる問題だとして、韓国政府の責任で国際法違反の状態を是正するよう改めて求めました。

そのうえで両氏は、来週調整されている安倍総理大臣とムン・ジェイン(文在寅)大統領との首脳会談が有意義なものとなるよう、外交当局間の緊密な連携を確認しました。

「徴用」の問題では、韓国国会でムン・ヒサン(文喜相)議長らが解決に向けた法案の提出を目指しており、日本政府としては、韓国側の今後の対応を注視することにしています。

官房長官「政策対話喜ばしいと一致」

菅官房長官は午前の記者会見で「両外相の立ち話では、日韓の政策対話が行われることになったことは喜ばしいという点で意見の一致をみたと承知している。また、北朝鮮問題で引き続き緊密に連携をしていくことを確認するとともに、日韓首脳会談の実現に向けて、緊密に連携していくことも確認したと報告を受けている」と述べました。

そのうえで、菅官房長官は「いわゆる旧朝鮮半島出身労働者の問題については、日本側から従来の立場を伝達した。わが国として一貫した立場を貫いていくことは変わりはなく、韓国側に賢明な対応を求めていきたい」と述べました。