民 国民など野党3党派
衆参で会派合流に合意

国会での会派の合流をめぐり、立憲民主党と国民民主党、それに衆議院の会派「社会保障を立て直す国民会議」の3党派の代表が会談し、来月4日に召集される見通しの臨時国会から衆・参両院で会派を合流することで正式に合意しました。

立憲民主党の枝野代表と国民民主党の玉木代表、それに衆議院の会派「社会保障を立て直す国民会議」の代表を務める野田・前総理大臣は19日、国会内で会談し、会派の合流をめぐって、これまで調整を進めてきた内容を確認しました。

そして来月4日に召集される見通しの臨時国会から衆・参両院で会派を合流することで正式に合意しました。

このあと、すでに参議院で立憲民主党と会派を共にしている社民党も含め、各党派の代表や幹事長などからなる「会派運営協議会」を設置して初会合を開きました。

この中で、政府が提出する法案への賛否を決める際、各党派で結論を出す前に事前に調整することや、委員長などのポストは、原則として議員の人数に応じて割りふることで一致しました。

また、調整が難航した参議院の会派の人事は、会長を立憲民主党の長浜氏、幹事長を国民民主党の大塚氏、国会対策委員長を立憲民主党の芝氏に決めました。

一方、各党派で立場に違いのある憲法改正や原子力政策、それに消費税をめぐる考え方については、政策の中身について具体的な調整は行われないまま、合流を迎えることになりました。

臨時国会から衆・参両院で会派を合流することで正式に合意したことを受けて3党派の代表は、そろって報道陣の取材に応じました。

この中で、立憲民主党の枝野代表は「国会で真摯(しんし)に答弁をしないなど、政権の悪質度が増しており、野党が大きな構えで対じしていくことが必要だ。さまざまなものを乗り越えてここまでたどりついたので、連携を強め、今までより何倍も強く国会論戦に臨みたい」と述べました。

また、国民民主党の玉木代表は「力強い構えができたと思うので、力を合わせて国会に臨んでいきたい」と述べました。

衆議院の会派「社会保障を立て直す国民会議」の代表を務める野田・前総理大臣は「『一強多弱』の政治情勢を克服する大きな一歩だ。政権を担える器になっていくよう、チームワークを心がけていきたい」と述べました。

社民 又市氏「合流成功するよう努力」

社民党の又市党首は、記者会見で「自民党と公明党の連立政権に対抗するため、会派の合流が成功するよう努力したい。先の参議院選挙で掲げた野党の共通政策を前に進めるために議論を重ね、対抗力をつけるための一翼を社民党が担いたい」と述べました。

自民 森山氏「今までどおり」

自民党の森山国会対策委員長は、記者団に対し「国会運営としては別に変わったことはないだろう。今までどおりしっかりと協議して円滑な国会運営に努めたい。会派が1つにまとまるので、審議はスムーズに進んでいくのではないかと思う」と述べました。

そのうえで「少し懸念するのは、先の通常国会で、政府提出法案への党派の意見が一致していたわけではないことだ。これからは、共同会派を作る以上、賛否が違うことはありえないだろう」と指摘しました。

維新 松井氏「どう見ても旧民主党」

日本維新の会の松井代表は、大阪市役所で記者団に対し、「どう見ても旧民主党にしか見えない。完全にかつての野田内閣だ。懲りない面々だと思うし、古い民主党が復活したところで全く脅威だとは感じない。もうちょっと新しい人が入らないのかなと思う」と述べました。

会派の名称は

調整が難航した会派の名称は次のように決まりました。

衆議院では「立憲民主・国民・社保・無所属フォーラム」、参議院では、「立憲・国民.新緑風会・社民」です。

各党派の主張を取り入れて、党名などを並記する形で決着しました。