殺者 2万人余
減少も20歳未満は横ばい

自殺対策白書がまとまり、自殺した人の数は9年続けて減っているものの、若者の自殺はほぼ横ばいで深刻な状況にあるとして、年代に応じたきめ細かい支援が必要だと指摘しています。

自殺対策白書によりますと、去年1年間に自殺した人は2万840人と前の年よりおよそ480人少なくなり、9年連続減少しました。

このうち、20歳未満の人は599人と、前の年より32人増えていて、平成10年以降でみるとほぼ横ばいで深刻な状況にあるとしています。

また、自殺の原因や動機では、小学生は家族からのしつけや叱責、親子関係の不和など家庭内の問題に起因するケースが最も多く、中学生から高校生では、学業不振や進路の悩みが多くなっています。

このため白書では、若年層の自殺を防ぐためにはSNSを通じて相談を受け付ける取り組みを強化するとともに、関係機関が連携し、年代に応じたきめ細かい支援を行う必要があるとしています。

一方で、家庭内の問題などに起因するケースもあるため、周囲の人たちによる気付きや支えも不可欠だと指摘しています。