波篠山市」に 篠山市
住民投票で賛成多数

市の名前を変えるかどうかを問う異例の住民投票が兵庫県篠山市で行われ、「丹波篠山市」への変更に「賛成」が多数を占めました。これを受け、手続きが順調に進めば、来年5月に市の名前が「丹波篠山市」に変わる見通しです。

兵庫県東部に位置する篠山市は、特産の「丹波栗」や「丹波黒大豆」などが、隣接する丹波市だけの特産品だと誤解されているなどとして、ことし8月に、市の名称を「丹波篠山市」に変える方針を打ち出しました。

これに対し、市民団体が「変更の是非は直接市民に問うべきだ」として、住民投票の実施に必要な数を上回る1万人余りの署名を集めたことから、全国でも異例の自治体の名称変更を問う住民投票が18日に行われました。

住民投票は投票率が50%に達しなければ開票されないことになっていましたが、投票率は69%余りと、要件を大きく上回りました。

そして、開票の結果、「丹波篠山市」への名称変更に「賛成」が1万3646票、「反対」が1万518票で、「賛成」が多数を占めました。

また、併せて行われた市長選挙では、名前の変更を推進するため市民に信を問いたいとして任期の途中で辞職した前の市長の酒井隆明氏が当選しました。

酒井氏は18日夜、記者団に対し、「市名変更の問題を解決できてうれしく思う。速やかに変更に必要な条例案を市議会に提出し、来年5月1日の実現を目指したい。賛成と反対の議論はこれで終わりにして、あすからは『丹波篠山市』の発展に向けて、市民と一致団結して取り組んでいきたい」と述べました。

これを受けて、篠山市は、手続きが順調に進めば、来年5月に市の名前が「丹波篠山市」に変わる見通しです。