統一地方選挙後半戦 注目の市区長選挙結果は

北海道 函館市長選挙 大泉潤氏が初当選

現職に新人が挑んだ函館市長選挙は、無所属で、立憲民主党が支持した新人の大泉潤氏が自民党と公明党函館総支部が推薦した現職の工藤寿樹氏を破り、初めての当選を果たしました。

函館市長選挙の開票結果です。
▽大泉潤、無所属・新、当選、9万8174票。
▽工藤寿樹、無所属・現、2万3483票。

立憲民主党が支持した市の元部長の新人、大泉氏が、自民党と公明党函館総支部が推薦し、4期目を目指した現職の工藤氏を破り、初めての当選を果たしました。
7万票余りの大差をつけての勝利となりました。
大泉氏は、江別市出身の57歳。
函館市役所で、秘書課長や観光部長、保健福祉部長などを務めました。
選挙戦で、大泉氏は、3期12年にわたるいまの市政からの転換を掲げ、「函館が選ばれるまちになるよう都市としてのステータスを引き上げる」と訴えました。
さらに、子育て支援や教育環境の充実に力を入れるとともに、函館駅への新幹線乗り入れに向けた調査やふるさと納税の寄付額を年間100億円にまで増やす取り組みを進めるなどと訴えました。
そして、支持を受けた立憲民主党の支持層を固めたほか、工藤氏を推薦した自民党や公明党の支持層、それに無党派層からも幅広い支持を集めて、初めての当選を果たしました。

東京 世田谷区長選 保坂展人氏 4選

現職と新人の争いとなった東京 世田谷区の区長選挙は、無所属で現職の保坂展人氏(67)が4回目の当選を果たしました。

保坂氏は、仙台市出身の67歳。衆議院議員を3期務めたあと、平成23年の区長選挙で初当選し、これまで3期12年務めました。今回の選挙は、4期目を目指す現職の保坂氏に、自民党と日本維新の会が推薦した元財務省職員の新人、内藤氏が挑む構図となりました。

世田谷区は人口およそ91万8000人、23区で最も人口が多く都心で働く人たちが多く住む地域です。

兵庫 芦屋市長選 高島氏が初当選 26歳市長は歴代最年少

兵庫県芦屋市の市長選挙は、無所属で新人の高島崚輔氏が、初当選しました。

現職と新人あわせて4人の争いとなった芦屋市長選挙は、無所属で新人の高島氏が、2期目を目指した現職の伊藤氏らを抑えて、初めての当選を果たしました。
高島氏は26歳で、全国市長会によりますと歴代最年少での当選だということです。
高島氏は、若者の海外留学などを支援するNPO法人の理事長を務めていて、去年、アメリカのハーバード大学を卒業しました。
選挙戦では、18歳までの医療費の無償化や、在宅介護を進めるための介護士の待遇改善などを掲げ幅広い世代に支持を訴えました。
抱負について高島氏は「身の引き締まる思いでこれから市民の皆さんと市政を担っていくことができ、非常にわくわくした気持ちだ。さまざまな方と対話を重ねながら、世界で一番住み続けたいと思ってもらえるようなまちづくりを進めていく」と述べました。

兵庫 明石市長選 丸谷氏の初当選 泉市長の後継

3期務めた現職が自身の暴言の責任を取って退任することを受けて新人3人の争いとなった明石市長選挙は、現職に後継指名された丸谷氏が、自民党と公明党の推薦を受けた林氏らを抑え、初めての当選を果たしました。
丸谷氏は59歳。
平成27年から明石市議会議員を2期務め今回、初めて市長選挙に立候補しました。
選挙選ではタウンミーティングを毎月行うなどして市民とともにまちづくりを進めていくと訴えました。

抱負について丸谷氏は、「泉市長からこうしてバトンを渡していただくことができて、本当にほっとしている。この泉市政を絶対に継承し、続けていかないといけないという強い思いで市民の皆さんは私の名前を書いてくれたのだと思う。その重みをしっかりと受け止め、もっともっと優しい明石のまちにしていきたい」と述べました。

長崎市長選 元九州運輸局長の鈴木史朗氏 初当選

長崎市長選挙は4期務めた現職の田上市長が引退を表明し、16年ぶりに新人のみによる争いとなりましたが、自民党と公明党が推薦し、国民民主党が支持した元九州運輸局長の鈴木氏が、ほかの新人3人を抑えて、初めての当選を果たしました。

鈴木氏は長崎市出身の55歳。平成3年に旧運輸省に入り、観光庁の企画室長や第5管区海上保安本部の本部長を務めたほか、九州運輸局長として西九州新幹線の開業などに携わりました。

選挙戦で鈴木氏は、産業の振興で力強い経済の再生を目指すほか少子化対策を進め子育てしやすいまちづくりを行うなどと訴えました。

鈴木氏は「選挙期間中、さまざまな市民の皆さま方とお話をさせていただき、いろんな声を頂戴した。やはり多かったのは人口減少への強い不安と懸念だった。そして、同時にそれをなんとか克服してほしいという市民の強い希望と期待だった。まずは力強い経済の再生、そして、少子化対策を車の両輪としてオール長崎でしっかり進めていく」と述べました。

【統一地方選 後半データ】全国の市長で歴代最年少 26歳

【最年少】
兵庫県芦屋市の市長選挙で当選した高島崚輔氏は26歳で、全国の市長で歴代最年少となります。

【最年長】
市区長・町村長選挙の当選者のうち、最年長は、東京 台東区長選挙で3回目の当選を果たした服部征夫氏の80歳でした。

【市長選 最多当選】
福岡県春日市の市長選挙で当選した井上澄和氏は7回目の当選となり、現職の市長では最多に並びました。