統合する小学校の新校名に地元が反発 市長が説明 鳥取 倉吉

少子化の影響で全国各地で学校の統合が相次いでいる中、鳥取県倉吉市でも2つの小学校が統合します。

新しく決まった学校名について地元で反発が起きていて、倉吉市の広田市長は「校歌や校章は新たに定め、新しい学校としてスタートする」と述べ理解を求めました。

倉吉市の「成徳」と「灘手」の2つの小学校が統合してことし4月に開校する学校名をめぐっては、市民への公募で最も多かった案が通らず、最も少ない1件だった案に決まったため、住民グループが撤回を求める署名活動と直接請求を行い、いったん決定した校名が白紙になる事態になっていました。

その後も、保護者の代表などで作る統合準備委員会が改めて選んだ案を市議会が受け入れず、準備委員会が決めた「既存の校名を使わない」というルールに反して規模の大きい「成徳」の校名をそのまま使うことを決めたため、唐突な決定だとして地元で反発が起きています。

こうしたなか4日、市の教育委員会が保護者を対象にした説明会を開きました。

この中で倉吉市の広田一恭市長は「校名はこのまま『成徳』とするが、校歌や校章は新たに定め、新しい学校としてスタートする」と述べ、理解を求めました。

また、保護者が「もっと市長が主体性を発揮すべきではなかったか」と指摘すると、広田市長は「統合準備委員会の結論を尊重する考えだったので、私の意見が入る余地がなかった」と釈明しました。

このあと、広田市長は記者団に対し「これで理解が得られたとは思っていない。引き続き、保護者や地元住民とのやりとりを通じて4月の開校に向けて理解が得られるようにしたい」と話しました。