都議会の“ドン” 内田茂氏が死去 都議7期 中央政界にも影響力

自民党東京都連の元幹事長で都議会の「ドン」とも呼ばれ、中央政界にも大きな影響力を保持してきた内田茂氏が12月21日朝、亡くなりました。83歳でした。

内田氏は千代田区議会議員などを経て、平成元年の都議会議員選挙で初当選し、都議会議員を合わせて7期務めました。

この間、都議会議長を務めたほか、平成17年には国会議員が務めるのが慣例だった自民党東京都連の幹事長に、都議会議員として初めて就任するなど、都議会の「ドン」とも呼ばれ、実力者として中央政界にも大きな影響力を保持してきました。

しかし、平成28年夏の都知事選挙で、自民党が推薦した候補者が小池知事に敗れた責任を取って都連の幹事長を辞任したのに続いて、その翌年の都議会議員選挙には立候補せず引退していました。

内田氏は、引退後も都連の最高顧問を務めていましたが、関係者によりますと、21日朝、都内の病院で亡くなりました。

83歳でした。

東京都の小池知事は21日午前、都庁で記者団に対し「都議会から都政をけん引され、多くの功績を残された。心から謹んでお悔やみを申し上げたい」と述べました。

自民党東京都連 萩生田会長「『おやじ』のような存在だった」

自民党東京都連の会長を務める、萩生田政務調査会長は、記者団に対し「私が都議会議員の時に内田氏は議長だったので、仰ぎ見る存在だったが、国政転身後は後見人としてさまざまな政治活動を支えてもらい『おやじ』のような存在だった。小池知事との対立の中で、『都議会のドン』と呼称されたが、いい意味で『ドン』であり、地方自治一筋に歩み、神田の下町のおやじさんで、ことば少ないが心通う政治家だった。自分のことを捨て、後輩や仲間のために汗を流し心から尊敬していた。ご冥福をお祈りする」と述べました。