“地方議員のなり手が足りない” 前回再選挙の群馬 昭和村で説明会

地方議員のなり手不足が全国的な課題となる中、前回の村議会議員選挙で立候補者数が定員を大きく下回って再選挙になった群馬県昭和村で、11月に行われる村議会議員選挙の立候補予定者説明会が開かれ、定員を超える14陣営が出席しました。

群馬県昭和村の村議会議員選挙は、前回、4年前、12人の定員に対して、立候補したのは9人にとどまりました。

公職選挙法に基づいて翌年に行われた再選挙では、立候補した3人の当選が無投票で決まって、ようやく定員に達し、地方議員のなり手不足が浮き彫りとなりました。

8日、任期満了に伴って今月27日に選挙が行われるのを前に、立候補予定者説明会が村役場で行われ、現職の9陣営を含む合わせて14陣営が出席しました。

告示は今月22日で、12陣営以上が立候補すれば、今回は定員に達することになります。

村議会事務局の島田宏充事務局長は「前回の再選挙のあとは議員の数を減らすことも検討されたが、少数派の意見をすくい上げ、なおかつ偏った議論にならないためには、最低12人は必要だという結論に至った。活発な議論があってこそ、いい村になっていくと思うので、12人を上回る立候補者を期待したい」と話していました。

前回は欠員が定員の6分の1を上回り再選挙

公職選挙法では、市町村の議会で欠員が定員の6分の1を上回った場合、欠員を補うための再選挙を行うことになっています。

前回、4年前の昭和村議会議員選挙では、定員12人に対して立候補が9人にとどまり、欠員が3人と定員の6分の1を上回ったため、再選挙が行われました。

総務省によりますと、3年前の統一地方選挙で行われた全国375の町と村での議員選挙では、4分の1ほどにあたる93の町と村で無投票になり、このうち8つで欠員が生じたということです。

ただ、欠員が6分の1を上回った町や村はなかったということです。

住民「今回は定員割れにならないでほしい」

昭和村の60代の女性は、村議会の定員やなり手不足について「12人くらいいないと話が進まないと思うので、12人のままでいいと思う。村には優れている人材がたくさんいますが、選挙に出ないかと話をしても、若い人だと『仕事が忙しい』と断られてしまうと聞いたことがあります。今回は定員割れにならないでほしいです」と話していました。

また、80代の男性は「議員の後継者がいないとよく聞きます。農業が盛んなので、議員が先頭に立って、農家への支援に力を入れてもらいたいです」と話していました。