「キムタク」武者行列 落選した人にもスペース 不公平の声も

俳優の木村拓哉さんが織田信長役を務める「ぎふ信長まつり」の騎馬武者行列が11月6日、岐阜市で行われました。
市によりますと、人出は過去最多のおよそ46万人に上り、会場周辺は混雑しましたが、大きなトラブルはなかったということです。

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俳優の木村拓哉さんが織田信長役を務める「ぎふ信長まつり」の騎馬武者行列は、6日午後1時に岐阜市文化センターを出発し、市中心部の金華橋通りの西側の車道、およそ1キロの区間を練り歩きました。

総勢およそ200人で、火縄銃の鉄砲隊や音楽隊に続いて岐阜市出身の俳優伊藤英明さんや、木村さんが馬に乗って登場すると、集まった人たちから「英明」とか「拓哉」などと大きな歓声があがっていました。

また、手作りのうちわなどを持ってアピールする人の姿もみられ、行列は午後2時すぎにゴール地点に到着しました。

市は金華橋通りの東側の車道におよそ1万5000人分の観覧エリアを設けましたが、抽選で外れた人なども大勢訪れ、行列中は立ち入り禁止にする予定だった西側の歩道にも多くの人がとどまるなど混雑しました。

市によりますと、6日の人出は、前回、3年前の25万人を大きく上回り、過去最多のおよそ46万人に上ったということです。

行列が終わったあと、警察は観客が一度に駅に殺到しないよう先導するなどしたほか、いわゆる「DJポリス」も配置して、落ち着いて行動するよう呼びかけました。

市や警察によりますと、大きなトラブルはなかったということです。

観覧席の観客「かっこよかった」不満の声も…

観覧席で家族と一緒に騎馬武者行列を見た、岐阜県羽島市の小学6年の男の子は「岐阜県に木村拓哉さんが来ると思っていなかったけどすごくかっこよかった。観覧席は周りと10センチも空いてないくらいぎゅうぎゅうで、ちょっと困りましたが、怖くはなかった」と話していました。

観覧席で見た、愛知県の高校2年の女子生徒は「木村さんに少しでも見てほしいと思い、うちわを作ってきました。言葉にできないくらいかっこよくてキラキラしていました。人混みは気になりませんでしたが、当選者以外の人が見ているのがちょっとな、と思いました。ガードをもっとしっかりして当選者以外は見られないようにしてほしかった」と話していました。

息子と一緒に観覧席で見た名古屋市の48歳の女性は「木村拓哉さんのソロのコンサートも全部行っていて、持ち物も全部、木村さんにちなんだものにしています。イテウォンの事故があったので人混みはすごく怖かったですが、きょうは大丈夫でした。当選したのでうれしかったものの、歩道にも入れたので普通に来ても見られたなと思うとちょっとふに落ちなかった」と話していました。

抽せんで落選した人も多く訪れる

騎馬武者行列の会場周辺には、観覧の抽せんで落選した人も多く訪れました。

友人と2人で訪れた岐阜県海津市の60代の女性は「木村さんを一目でも見たいと思って来ました。今はどこから見られるかを探しているところです。警備員もたくさんいるし、あまり不安には思っていません。自分の行動に責任を持てば事故にはならないと思います」と話していました。

同じく友人と訪れた岐阜市の21歳の男子大学生は「数年ぶりのぎふ信長まつりの開催ですし、木村さんや伊藤さんがおこぼれ的な感じで見られたらいいなと思って来ました。岐阜に有名人が来ることが少ないので新鮮な気持ちでわくわくしています。きょうは気をつけて歩こうと思います」と話していました。

大勢の人集まり急きょスペース

今回の騎馬武者行列に当たり、岐阜市や警察などは、金華橋通りの東側の車道に立ち見の観覧スペースを設け、行列が進む西側車線沿いの歩道については安全対策のため観覧に来た人を立ち入らせない方針でした。

しかし、6日は立ち入り規制を始める前から西側の歩道にも大勢の人が集まっていたほか、歩道につながる道路にも多くの人がいました。

このため市や警察などは、無理に移動させることによる混乱や、さらなる密集を避けるため、急きょ、西側の歩道にも誘導することを決めたということです。

これについて抽せんに当たって、通りの東側の観覧エリアにいた女性が、市の担当者に「不公平だし、危険だ」などと抗議する姿がみられました。

抗議をした岐阜県可児市の50代の女性は「私は抽せんに当たって観覧エリアにいるのに、観覧エリアではない西側の歩道にずっと人がとどまっていて動く気配もない。そこで見ようとするのは不公平です。それに韓国の事故のこともあり、危ないと思います。きちんと対応するよう市の担当者に抗議しました」と話していました。

落選した人「来たかいがあった」

騎馬武者行列を見た富山市の60代の女性は「ずっと木村さんのファンで抽せんには落選しましたが、たとえ見られなくてもいいという思いで前日から来ました。木村さんを見られて来たかいがありました」と話していました。

岐阜県各務原市の80代の男性は「当選はしませんでしたが2時間以上待って見ることができました。木村さんはとてもハンサムでした」と話していました。

警察や岐阜市の警備態勢は

今回の「ぎふ信長まつり」で、警察や岐阜市は人出が多くなることを見込んで警備態勢を整えました。

まつりで過去に最も多かった人出は、騎馬武者行列の信長役を地元出身の伊藤英明さんが務めた2009年で、行列当日だけで31万人の人出がありました。

一方、今回の木村拓哉さんの行列では立ち見の観覧スペースの定員1万5000人に対し、およそ96万人分の申し込みがあり、これまでない人出になることが見込まれました。

このため警察や岐阜市は、いわゆるDJポリスを配置するなどの警備態勢を整えたということです。

さらに、韓国ソウルの繁華街で起きた事故なども受け、騎馬武者行列開催の直前まで警備態勢の検討を続けてきたということです。