岸田首相 「国葬」検証へ “根拠”や“思い”記録として残す考え

岸田総理大臣は東京都内で講演し、9月27日に行われた安倍元総理大臣の「国葬」について、国内外から寄せられた弔意に丁寧に応えることができたという認識を示したうえで、「国葬」の検証に向けて今回の対応を記録として残す考えを示しました。

この中で岸田総理大臣は、27日に行われた安倍元総理大臣の「国葬」について「多くの皆さんのご協力をいただいて国内外から寄せられた多くの弔意に丁寧にお応えすることができた。静かに安倍元総理大臣をお送りすることができたと思っている」と述べました。

そのうえで、今後行われる「国葬」の検証について「今後の議論に資するため、どういった根拠で、どういった思いで今回『国葬儀』を行ったかを記録として残しておくことは大事だ」と述べました。

また、旧統一教会と政治家との関係について「与野党問わずいろいろな関係があったことは事実なので、しっかり報告し、説明をするところから始めてもらいたい。関係を断つということを実行することが何よりも大事だ」と述べました。

「国葬」政府対応検証へ “さまざまな意見がある” 官房副長官

磯崎官房副長官は記者会見で「国内外から多数の参列者があり、多くの方々の弔意に応えられる厳粛かつ、心のこもった『国葬儀』を無事に執り行うことができた。心よりお礼を申し上げたい」と述べました。

そして「国葬」に参列した人は4183人で、一般向けの献花に訪れた人は2万5889人だったと説明しました。

そのうえで、「国葬」後に行うとしている、今回の政府による一連の対応の検証について「『国葬儀』に関して、さまざまな意見があることは承知している。検証のスケジュールや内容、それに具体的な進め方はこれから検討していく」と述べました。

一方、「国葬」実施の基準をつくる必要性を指摘する声が与野党双方から出ていることに関して、「総理大臣経験者の葬儀の在り方は、その時々の内閣がさまざまな事情を総合的に勘案して、そのつどふさわしい形を判断してきた。これがあるべき姿だ」と述べました。