菅前首相「安倍氏に感謝伝えたい」 「国葬」で追悼の辞

安倍元総理大臣の「国葬」で、友人代表として追悼の辞を述べる自民党の菅前総理大臣は7日、安倍氏が銃撃された奈良市の現場を訪れ、死を悼みました。このあと菅氏は「感謝を伝えたいということだけを考えて出席したい」と述べました。

安倍元総理大臣が奈良市で演説中に銃撃され亡くなってから、8日で2か月となるのを前に、菅前総理大臣は、7日夕方、安倍氏が銃撃された大和西大寺駅前の現場を事件後、初めて訪れました。

菅氏は事件の際に現場にいた小林茂樹衆議院議員らから当時の状況について説明を受けたあと、手を合わせ、死を悼みました。

このあと菅氏は、奈良市内のホテルで記者団に対し「現場に行くと胸に差し迫るものがあった。本当に無念で残念で悲しい気持ちでいっぱいだ」と述べました。

そのうえで、今月27日に行われる安倍氏の「国葬」で、友人代表として追悼の辞を述べることについて「『国葬』に賛否両論あることは承知している。ただ、私は友人代表として追悼の辞を述べさせていただくので、安倍氏に感謝を伝えたいということだけを考えて出席したい」と述べました。

「国葬」米 ハリス副大統領が参列へ

アメリカのバイデン政権は今月27日に東京で行われる安倍元総理大臣の「国葬」にハリス副大統領が参列すると発表しました。

アメリカのホワイトハウスは7日、声明を発表しハリス副大統領が今月25日から29日までの日程で、日本と韓国を訪問し、このうち東京では27日に行われる安倍元総理大臣の「国葬」にバイデン政権を代表して参列すると明らかにしました。

ホワイトハウスはハリス副大統領の参列について「安倍氏の功績をたたえるとともに、安倍氏が両国の同盟関係や自由で開かれたインド太平洋の推進に向けてリーダーシップを発揮したことの重要性を強調する」としています。

ハリス副大統領が日本を訪問するのは去年1月に就任して以来、初めてです。

また、ホワイトハウスは、ハリス副大統領が日本と韓国でそれぞれ政府高官などと会談し、両国との関係強化や、自由で開かれたインド太平洋の推進、経済面や安全保障での協力について確認するとしています。