小池都知事 岸田首相と会談
「“出口戦略”速やかに提示を」

東京都の小池知事は、岸田総理大臣と会談し、新型コロナウイルスのワクチンの追加接種などが進んでいるとして、感染拡大の防止と社会経済活動の両立に向けた出口戦略について検討を進め、速やかに示すよう求めました。

東京都の小池知事は30日午後に岸田総理大臣と会談し、新型コロナウイルス対策について要望書を提出しました。

要望書では都内の感染状況について、オミクロン株のうち、感染力がより高いとされる「BA.2」と呼ばれる系統のウイルスへの置き換わりが進んでいると説明し「感染再拡大のおそれが指摘されるなど、予断を許さない状況にある」としています。

一方で「ワクチンの追加接種や経口薬の供給に向けた取り組みが進展している」として、感染拡大防止と社会経済活動の両立に向けた出口戦略について検討を進め、速やかに提示するよう求めています。

また、要望には「ウイルスの変異の動向やワクチンの効果などを踏まえ、医療提供体制の維持や社会経済活動の継続などの観点から、法令に基づく措置の変更も含め必要な対応を行うこと」も盛り込まれています。

会談のあと、小池知事は記者団に対し「どのような形で今後対応していくのか基本的な方針を聞きたい」と述べました。

ウクライナからの避難民受け入れ 連携で一致

30日の会談では、ロシアの軍事侵攻が続くウクライナから避難してくる人たちの受け入れなどで、国と東京都が連携を進めることで一致しました。

会談のなかで小池知事は、都営住宅を用意していて、避難してきた人の入居が始まっていることを紹介しました。


これに対して、岸田総理大臣は「大変心強い」などと応じたうえで、現在、ウクライナの隣国のポーランドでさまざまなニーズを調べていることなどを伝えたということです。

そして、国と都が連携を進めることで一致したということです。

会談のあと、小池知事は記者団に対して「いろいろな課題があるが、これからも国と連携をとりながら着実に進めていきたい」と話していました。