小池都知事 本格的に
公務復帰 約4週間ぶりに

過度の疲労で入院していた東京都の小池知事は静養を経て、およそ4週間ぶりに21日から本格的に公務に復帰しました。

「おかげさまで体調は万全」

小池知事は先月27日に過度の疲労で入院し、今月2日に退院したあと、静養を経て、テレワークで公務にあたっていました。

21日から本格的に公務に復帰し、およそ4週間ぶりに東京 新宿区の都庁に登庁しました。

小池知事は記者団に対し「本当にご心配をかけました。体調も万全で、きょうから通常公務に復帰します」と述べました。

その後、オンラインで開かれた全国知事会の会合に出席して、新型コロナウイルスの第6波に対する懸念や備えの重要性を訴えました。

入院する前は声がかすれることもありましたが、はっきりした声で話していました。

知事会のあとは再び記者団の取材に応じ、今回の休養について「これまでコロナ対策があり、オリンピック・パラリンピック対策があり、常に全力で駆け抜けてきた。今、コロナも落ち着いていることから、この時間もとることができた」と述べました。

また「おかげさまで体調は万全だ。どうぞご心配のないように」と述べました。

コロナ対策取りまとめる考え

小池知事は、全国知事会の会合で、新型コロナウイルスの感染の再拡大に最大限の警戒が不可欠だとしたうえで、今月中に都として再拡大に備えた今後の対策を取りまとめる考えを示しました。

小池知事は、オンラインで開かれた全国知事会の会合に出席し、新型コロナウイルス対策について意見を述べました。

この中で、小池知事は、都内の1日の感染確認は10人や20人台が続き、入院患者数も減少していると報告したうえで、「これからの時期は寒くなることから感染症が流行しやすくなる。年末年始で人の動きも活発化することが予想される。再拡大に最大限の警戒をすることは不可欠だ」と述べました。

また3回目のワクチン接種に向けた国への要望について、「追加接種は極めて重要で、混乱が生じないよう、十分な量のワクチンを安定的に供給していただきたい。地域の実情や感染リスクに応じた柔軟、かつ弾力的な対応も検討していただきたい」と述べました。

そして小池知事は、再拡大に備えた医療提供体制の確保や行動制限のあり方など都としての今後の対策を、今月中に取りまとめる考えを示しました。

軽石「対策をしっかり講じる」

東京の伊豆諸島で軽石が相次いで見つかっていることについて、小池知事は記者団に対し、都としてオイルフェンスによる対策やドローンを使った警戒を続けているとしたうえで、「海上保安庁など国の機関とも連携しながら対策を進めている。オイルフェンスで港を閉じてしまうと、逆に船が出られなくなるということもある。現場の声も聞きながら自然との闘いでもあるが、いろいろ工夫をしながら対策をしっかり講じていきたい」と述べました。

木下都議「みずから出所進退をただして」

無免許運転を繰り返したとして、道路交通法違反の罪で在宅起訴された木下富美子都議会議員について、小池知事は記者団に対して、「人生は長いわけで、今の状況を理解できない人ではないと私は考えている。みずからが出処進退をただし、彼女自身が決すると私は確信している」と述べました。

また「日々、都民からの苦情が都に寄せられている。さらには都政の停滞ということが懸念されている」と述べ、不快感を示しました。

小池知事は、ことし7月の都議会議員選挙の期間中にみずからが特別顧問を務める「都民ファーストの会」から立候補した木下議員の事務所を激励に訪れています。

「都民ファーストの会」は問題の発覚後、木下議員を除名処分にしました。