原爆の日の黙とう呼びかけず
IOCが広島市に返答

広島市はIOC=国際オリンピック委員会のバッハ会長に対し、8月6日の「広島原爆の日」に選手村などで黙とうを呼びかけるよう求めましたが、IOCからそうした対応はとらないといった返答があったということです。
広島市は「無理のない範囲で要請したが受け入れられず残念だ」と話しています。

IOC=国際オリンピック委員会のバッハ会長は7月、広島市の平和公園を訪れ、被爆者とも言葉を交わしました。
8月6日の「広島原爆の日」がオリンピックの期間中にあたることから、広島市の松井市長はバッハ会長に書簡を送り、選手村などで黙とうを呼びかけてほしいと求めていました。

広島市によりますと、2日午後、IOCから黙とうを呼びかけるなどの対応はとらないといった返答があったということです。

その理由についてIOCは「歴史の痛ましい出来事や様々な理由で亡くなった人たちに思いをはせるプログラムを8日の閉会式の中に盛り込んでおり、広島市のみなさんの思いもこの場で共有したい」と説明しているということです。

広島市平和推進課は「原爆で亡くなった方や被爆者の方々に寄り添ってもらうため競技に支障を来さないよう無理のない範囲で要請をしたが受け入れられず残念だ」と話しています。