政治資金 去年の支出総額は
1158億円と22%増

総務省が公表した去年1年分の「政治資金収支報告書」によりますと、政党や政治団体の収入総額は1098億円と2年連続で増加し、支出の総額は1158億円で、参議院選挙や統一地方選挙に伴う支出が増えたことから、前の年より22.2%増加しました。

総務省は、政党や、活動範囲が複数の都道府県にまたがる政治団体が提出した、去年1年分の「政治資金収支報告書」を取りまとめ、27日、公表しました。

それによりますと、提出があった2951の団体の収入の総額は1098億円で、前の年より14億円、率にして1.3%増え、2年連続の増加となりました。

内訳は、機関紙の発行や政治資金パーティーなどの「事業収入」が358億円、国からの「政党助成金」が318億円、個人献金や企業・団体献金などの「寄付」が171億円などとなっています。

増加額が最も大きかったのは、前の年から30億円増えた金融機関などからの「借入金」で、次いで「寄付」が20億円の増加となっています。
一方、支出の総額は1158億円で、去年4月の統一地方選挙と、去年7月の参議院選挙で選挙関連の支出が増えたことなどから、前の年より211億円、率にして22.2%増えました。

内訳は、公認推薦料などの「選挙関係費」が前の年の4倍以上の42億円となったほか、ポスターやパンフレットの作成などの「宣伝事業費」も前の年の2倍以上の83億円となりました。
政党本部の収入は多い順に次のとおりです。

▽自民党が244億9000万円で、前の年より18億円減りました。

次いで、
▽共産党が204億5000万円で、前の年より1億5000万円増えました。
政党助成金の交付は受けておらず、収入のうち8割以上を占める、機関紙の発行などの「事業収入」が増えました。

▽公明党は128億9000万円で、前の年より20億2000万円減りました。
機関紙の発行などの「事業収入」が収入の6割近くを占めています。

▽当時の立憲民主党は70億5000万円で、前の年より34億円増えました。

▽当時の国民民主党は57億4000万円で、前の年より8億3000万円減りました。

▽日本維新の会は20億円で、1億8000万円増えました。

▽社民党は8億1000万円で、3000万円減りました。

参議院選挙の結果、新たに政党要件を満たした2つの政党のうち、
▽NHKから国民を守る党は6億8000万円、
▽れいわ新選組は6億円でした。

▽去年4月に解散した自由党は8000万円でした。

※全体は千万の位、政党は百万の位を四捨五入。