土強じん化」予算
5兆円余を計上へ 政府

大詰めを迎えている来年度予算案の編成作業で政府は大雨による災害に備えたダムの建設・改良や堤防の整備など、防災・減災に向けた「国土強じん化」の予算として、総額5兆2000億円余りを盛り込む方針を固めました。

政府は来年度予算案について、一般会計の総額を過去最大の102兆6600億円程度とする方針で、20日、閣議決定することにしています。

このうち「国土強じん化」の予算では大雨による災害に備えたダムや調整池の建設・改良、河川の堤防の整備のほか、人員不足や負担の増加が指摘されている全国の地方整備局の職員を増やすための費用などとして合わせて4兆574億円を計上します。

さらに3年間の「緊急対策」の一環として、ため池の決壊を防ぐための工事や、下水道から川への排水が逆流するなどして、市街地で水があふれる「内水氾濫」と呼ばれる現象への対策などを進めるため来年度予算案には「臨時・特別の措置」として、1兆1432億円を盛り込みます。

この結果、国土強じん化の予算全体は今年度とほぼ同じ規模の総額5兆2006億円とする方針で、政府は今年度の補正予算案と合わせて切れ目のない対策を実施していきたいとしています。