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写真:共同通信社

大盛りが小さく見える、「デカ盛り」「メガ盛り」ブーム

テレビや雑誌で見かける、山のようにそびえる巨大なデザートや、こんもりと盛られた巨大なお料理の数々…。いわゆる「デカ盛り」と言われるメニューがあります。「好きなものなら、どんなサイズでも食べられる!」なんて思うかもしれませんが、とんでもない量の「デカ盛り」を目の前にすると驚きのあまり「さすがにこれは無理…」と意気消沈してしまうことも。ところが、どう考えても食べきれないサイズの「デカ盛り」を、ひとりで完食する強者(つわもの)もいたりして、二度びっくり。

そんな「デカ盛り」がブームになったのは、2007年(平成19年)ごろのこと。各牛丼チェーン店では大盛りを超えた「メガ牛丼」「メガ盛り」がメニューに登場し、大手ハンバーガーチェーンでは、4枚のパテを使ったハンバーガー「メガマック」を発売したところ、売れ行きが当初予測の約2倍となり、急きょ、期間限定から数量限定販売に切り替えるほどの大ヒットに。この大ヒットのおかげもあって、2007年(平成19年)の1年間の売り上げは新記録を達成。当期純利益は前年比約5倍にも増えたといいます。このほか、コンビニでは「メガ盛り弁当」が、カップラーメンには「大盛り」「激盛り」といったサイズが所狭しと並べられ、通常サイズの商品は隅に追いやられるほどでした。

「デカ盛り」ブームの裏には…欲求不満が?

2007年(平成19年)の流行語には「大食い」が選ばれ、授賞式には細身なのに「デカ盛り」をぺろりと平らげる女性の”大食い”タレントが登場。空前のデカ盛りブームには、健康志向への反動として「本当はもっと食べたい!」と思う気持ちや、「景気回復」の現れという説もありました。ダイエットや健康の維持に対する欲求はあれども、そのための制限がかえってストレスになってしまうこともありますからね…。「おなかいっぱい食べたい!」という欲求を、多くの人が抱えていた…のかもしれません。

戦後間もない食糧難の時代には「おなかいっぱい食べたい!」と思う人が多かったことでしょう。しかし、まさか60年ほど後には「食べようと思えば食べられるけれど、健康のために食べないから、たまにはおなかいっぱい食べたい!」といったふうに変化するとは、当時の人たちは思いもよらなかったでしょうね。

未来の食事情はどう変わる?

あれから8年が経ち、「デカ盛り」「メガ盛り」のブームも過ぎ去りましたが、「デカ盛り」が“定番メニュー”となったお店も多いようです。食べたいときに、いつでも食べられるようになった「デカ盛り」。戦後、移り変わってきた私たちの「食」や「食欲」は、将来どう変わっていくのでしょう。

あぁ…ひょっとしたら、技術が進化して、未来のテレビでは視覚や聴覚だけじゃなくて、味覚や嗅覚も伝えてくれるかもしれませんね。テレビに映った料理をおかずにご飯を食べるなんて、最初はもの珍しくて人気が出るでしょうが、それもまた満たされなくなって…。もしや、また「メガ盛り」のブームが到来するんですかね…。