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フロッピーディスクよ、いまいずこ…

そもそも「フロッピーディスク? ナニソレ」という人も多くなってきていますので、解説しましょう。今でいえば「SDカード」や「USBメモリ」のように、データを保存したり、他のPCへ移したりする記録媒体です。1970年代初頭に登場し、1980年代にはパソコンに広く採用されるようになりました。

かつてPCに必須だった、3.5インチフロッピーディスク

かつてPCに必須だった3.5インチフロッピーディスク

SDカードは切手ほどのサイズなのに対し、フロッピーディスクのサイズは、小さいもので約9cm四方。そのサイズにどれだけのデータが保存できるのかというと、3.5インチ(2HD)で最大で1.44MB。いまのスマホで撮影した写真のデータサイズだと、1枚保存できるかどうかというレベルでした。今から思えば、何を保存していたの?と思うほどですね。でも、 一昔前は、まさにパソコンの必需品。文書や画像を保存したり、他の人とやりとりするのに利用していたのです。そのころにフロッピーディスクを使っていた人に質問です。最後に使ったのはいつだったか覚えているでしょうか?

写真や動画をフロッピーディスクに記録するデジカメも

2002年(平成14年)には、フロッピーディスクに画像や動画を保存するデジカメも発売されました。1枚のフロッピーディスクに保存できる写真の枚数は、標準画質で約40枚。ちょうど、「36枚撮り」の写真フィルムと同じくらいですね。今となっては、家電量販店でもなかなか見つけられないフロッピーディスクも、当時は、コンビニでも取り扱っている、大変身近な記録媒体だったのです。

しかし、2000年代から急速に進んだファイルの大容量化の流れの中で、記録容量が少なく書き込み速度の遅いフロッピーディスクの需要は急激に低下し、メーカーは続々と生産・販売から撤退してしまいます。ピーク時の2000年度には国内で約4700万枚を出荷していたソニーは、国内メーカーで最後まで生産を続けていましたが、2011年3月末に販売を終了。フロッピーディスクを見かけることはすっかりなくなってしまいました。

元フロッピーディスク工場が生み出す意外なモノ

私たちの前からほぼ消えてしまったフロッピーディスクですが、その製造で培った技術は、現在ではまったく違った分野に活用されています。ある大手電機メーカーでは、フロッピーディスクを製造する際に使われていたクリーンルームをほぼ無菌状態の植物工場へと転換し、野菜を生産しているのだそうです。そこで生産された野菜はすでに市場への出荷も始まっているのだとか。かつて自分が使っていたフロッピーディスクと同じ工場で作られた野菜を口にするなんてこともあるかもしれませんね。

さて、姿を見かけなくなって久しいフロッピーディスクですが、実は、大勢の人が毎日のように目にして使っていることに気づいてました? ほら、パソコンで文書を作成していて、「上書き保存」しようとカーソルを持っていったその先に…。