vol.1 お笑い&パラアスリート | 川村怜

「&パラ」 とは――パラスポーツにまつわる人々の魅力を、“意外な”角度から見つけていく連載です。私、リポーターの三上大進が 、スポーツの垣根を超えて、ときめく楽しい瞬間をお届けします。


第1回目のゲストは、ブラインドサッカー日本代表キャプテンの川村怜選手。競技人生で欠かせないモノについて、お話を伺います!

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練習や試合で多忙な毎日で、欠かせない大切なものって何ですか?


川村選手✎
 ブラインドサッカーって、視力が使えない分、すごく集中力を使って、神経を研ぎ澄ますスポーツなんですよ。競技中は気持ちもかなり張り詰めてて。なのでON・OFFの切り替えというか、気分転換がとても大切なのですが、僕はそのために「お笑い」を楽しんでます。テレビでやっている新喜劇や、YouTubeでお笑いLIVEとか漫才を聴いたり。海外遠征でも自分のペースを大切にしたいので、お気に入りのお笑い動画は必需品ですね。家ではつい、ご飯を食べながら聴いたりもしますよ。笑っちゃって大変です。


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お笑い!たしかに笑うと緊張も取れて、気持ちが切り替えられそう。


川村選手✎
 リラックスして自然に笑って、笑顔になれる瞬間を作ってくれるんですよね。その時間があると頭の整理にもなりますし、心もリフレッシュできます。緊張がほぐれるというか。試合の後は特に「とにかくリラックスしたい!笑ってスッキリしたい!!」ってなるんです(笑)あと自分が関西出身なので、関西弁を聴くと、なんだか安心するんですよね。中でもNON STYLEさんの大ファンなんです。あのテンポ感が、とにかく最高!どの場面でも笑いを取りに行くガッツが大好きです。休みの日は劇場に行って、生のお笑いを聴くこともあります。最近行けてないなぁ…と思ってたら、今日撮影で来れて嬉しいです。


003_P8A3945_R.jpg―お気に入りの芸人さんを見つけるのも楽しいですよ!@ルミネtheよしもと


見えなくても楽しめるという意味で、「お笑い」ってバリアフリーですね!


川村選手✎
 そうそう!見えていなくても、全然楽しめるんですよ!僕はもともと目が見えていた頃からお笑いが好きで。特に関西ではすっごく身近な存在で、小さい頃から大好きでしたね。なのでボケ・ツッコミをしている様子は見えなくても、目に浮かぶんです。勿論文字や絵を使ったりする漫才も面白いから、理解したいんですけど・・・言葉だけで笑かしてくれる漫才だと、僕たちにとっては嬉しいですね。ノンスタさんの漫才は耳で聞いているだけで面白いから好き、っていうのもあります。


オススメのお笑いの楽しみ方、教えてください!


川村選手✎
 僕のオススメは、通勤や通学のときにイヤホンでお笑いを「聴く」ことです。特に朝の満員電車って、もう乗るのも嫌じゃないですか。1日の始まりなのに、ストレスフルだと思うんです。そんな時、ちょっと音楽の代わりに「お笑い」を聴いてみてください。クスっとちょっとでも笑えると、一気にハッピーな気持ちになれますよ。やっぱり人間は笑顔が1番ですから!ただ電車で1人で笑っちゃうと怪しまれちゃうんで、あくまで「笑顔」でお願いします(笑)


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競技のことも聞きたい!いま取り組んでいること、競技の魅力は?


川村選手✎
 シュートのバリエーションを増やしています。右足、左足でも、相手キーパーと駆け引きしながら、色んな角度で一番適しているシュートを打てるように。「この位置ではこのシュートだ!」っていうのを体に覚えさせてます。どっからでも、どんなシュートでも、キメるぞ!って。ブラサカの魅力はいっぱいありますよー(笑)でも1番に思うのは、人間の可能性を感じられる競技だなって思えるところ。見えている人たち(=ゴールキーパーやガイド)と、見えていない人たち(=選手)が当たり前のように協力しあって、ポジションを取ったり、戦術を実行して、点を取っていくんです。この協力していくやり方って、普段の日常生活においても応用できることだっていつも思います。そこに自分自身も学ぶことが多いです。


アイマスクをしているのに、本当に普通にプレーしているから、「実は見えているんじゃないか説」、私も抱きました(笑)


川村選手✎
 あはははは(笑)そうですよね!(笑)でもね、本当にそう思って貰えるくらいな気持ちでやっているですよ!1人じゃできないけど、チームで協力し合えば、それも出来るようになっていくんです。そんな可能性を感じさせてくれる競技です。見えていない選手たちが、本当に普通にサッカーしてるって、すごいでしょ!?あと、本当に見えていないからね。(笑)


最後に、2020年への意気込みをどうぞ!


川村選手✎
 2020年、日本は開催国枠で出場する予定です。日本が勝利する姿を、絶対にお見せしたいです。観てくださる人、そして応援してくださるすべての人に、僕たちの勝利を届けたい。もうただ、本当にそのひとことです。


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―――慌ただしい毎日も、笑顔が大切だと思い出させてくれた川村選手。確かにいつお会いしても、ニコニコの笑顔で周りを明るくしてくれるのですが、筋金入りの「お笑い」好きだったとは…。でもね、フィールドでのスイッチONモードな凛々しい川村選手は本当にカッコいい。そのギャップにみんな惚れちゃうんです。皆さんにも是非、試合を応援しに行って頂きたいです!


川村怜(かわむら・りょう)
ブラインドサッカー日本代表 キャプテン。
1989年生まれ、大阪府出身。Avanzareつくば所属。2013年さいたま市ノーマライゼーションカップで日本代表デビューし、世界王者ブラジルから初ゴールを奪う。得点力と豊富な運動量でチームを主将として牽引する。



photo by Hitomi Fukuda


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