パラスポーツ 取材ノート/大会メモ

車いす陸上 "勝ち"にこだわるレースを

5月28日(日)に放送される「東京オリパラ団」のパラアスリートゲストは陸上の渡辺勝選手。今年2月に行われた東京マラソンでの優勝など、活躍目覚しい渡辺選手に、番組収録後の控え室でお話を伺いました。

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収録後の渡辺選手



――お疲れさまでした。スタジオ、いかがでした?
スタジオでの収録が初めてだったので新鮮でした。

――そうなんですか!どんなところが新鮮でした?
緑バックが笑 (※この番組の背景はCGなので、実際には緑の壁の前で撮影

 

――普通はないですものね。笑
番組では2月に行われた東京マラソンの話も伺いましたが、4月に行われたロンドンマラソンではパンクされたんですよね?
正直パンクした瞬間は、早すぎてあまりにも。スタートして2kmいかないくらいでパンクしたので、自分でも「マジかよ!」って笑いが出るくらいの感じだったんですけれど。最後のゴールスプリントの映像や、リザルト見ていると「(この中に)入りたかったな」って・・・。なかなか今までにないくらいつらかったですね。

――器具を使って行う競技だと、こういうトラブルは避けがたいところはありますよね。
そうですね。絶対起こりうるので仕方ない部分はありつつ、それによって勝負ができないというのは・・・悔しいですね。パンク防止剤などを使ったりいろいろ対策はしていたんですけど、少々転がりが悪くなっても分厚い、パンクしにくいタイヤを今後使っていこうかと、少し思っています。



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――今年の目標はどのように考えていますか?
今年のテーマが「苦手を得意へ」というのでずっとやっているんですけど、4月末に行ったソウルでのレースでは積極的に高速レースを自分で作りにいけて、マルセル(・フグ)選手には負けたのですが、ほかの日本人選手や海外の強い選手には勝てたので、確実にステップは踏めているなという実感はあります。


――トップスポーツでは世界に出て戦わなくてはならないですか。そのあたりの大変さはありますか?

うーん・・・・僕、好きでやっているので楽しいです。楽しいから続けているというところがあるので、海外に行って海外の選手と戦うのは楽しいし、たまにしか会えない海外の選手と会って話すというのも楽しいし、今はすべてにおいて楽しいです。


――遠征の“旅”を楽しんでいらっしゃるということですが、今、練習の拠点はどちらですか?
福岡です。もうずっと。生まれも育ちもずっと福岡で、大好きですね。

――地元への思いいれとか、地元の人たちに見てもらいたいとかはありますか?
そうですね。お世話になった方たちには見てもらいたいです。それは地元関係なく、特に応援してくれている方はいっぱいいるので、そういう人たちにも見てもらいたいと思いますし。
世界中いろいろ行くので、“日本がホーム”というイメージでやっているので、日本でやる大会では結果を出したいなと思っているんですよ。この間の東京(マラソン)で強く感じましたね。

――さっき上着を着ていらっしゃるとそれほどでもなかったんですけど、Tシャツを着ていると筋肉、すごいですね
まだまだです笑

――筋トレもかなりやられているのですか?
筋トレは時期によりますね。すごい、ちゃんとする時期もありますけど、今年に入ってからはほぼしていないです。

――やっぱり“走りこみ”ですか?
そうですね。今年は7月くらいまで大会が続くので、練習の量的にもかなり少なめで。

――今年7月にロンドンの世界選手権がありますよね。
今年のメインはロンドンにしているので。(そこにむけて)準備、ステップを踏んでいるということですね。今は苦手(最初から高速のレース)の克服に努めていて、それによって今まで武器のひとつとしてやっていきたいと思っていたスプリント力も比例して上がってきているので、今はとりあえずこのまま、苦手をなくして望みたいなというのはひとつ、一番強いですね、今年の1年間では。
まだ“武器を作る”というところではなくて、“いやな展開がない”という状態にしていきたいです。

――ロンドンではどういう結果を目指していますか?
メダルは絶対とらないといけないなとは思っています。かなり厳しいですけど、頑張ります。

――一番見てほしい種目は?
1500m、5000mが好きですね、僕は。

――そのレースでは、自分のどういうところを見てほしいですか?
世界選手権なので、みんなメダルを取りにくるので、レースを支配する必要も作る必要もないので、“勝ち”にこだわるレースができたらなと思います。

――“勝ち”にこだわるレース?
はい、まあ言ったら、1回も前に出ない、最後まで1回も出ない、ラストのスプリントまで常にためているという状況で、ラスト1周に入ったら面白いんじゃないかなと思います。

――その活躍を楽しみにしています。
期待していてください。

――どうもありがとうございました。

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東京オリパラ団
5月28日(日)[BS1] 夜7時00分~ 夜7時50分
6月10日(日)[BS1] 午前1時00分~ 午前1時50分(土曜深夜) ※再放送

2020年の東京五輪・パラリンピックを応援する番組。今回のテーマは「おもてなし大作戦」。東京大会に訪れる海外の人たちの観光案内などを行うボランティアの育成現場に密着します。会場周辺のポイ捨てゴミをなくそうと開発された画期的なアプリも紹介。パラリンピックコーナーのゲストは、車いすマラソンの新星・渡辺勝選手。東京マラソンで、リオパラの金メダリストに勝った強さの秘密、そして2020への決意に迫ります。

【出演】東貴博さん、グローバーさん、桜井日奈子さん、大西流星さん
【ゲスト】渡辺勝選手(プロ車いすランナー)

 

渡辺勝


1991年11月23日 福岡県福岡市東区出身 福岡市中央区在住
九州産業大学附属九州高等学校卒

2011年01月28日、交通事故により胸椎を損傷。
同年7月、車いすマラソン日本記録保持者(当時)の洞ノ上浩太選手に出会い、車いす陸上の魅力にほれる。
同年8月中旬、本格的に車いすマラソンを始める。

2013年7月、初の日本代表として障害者陸上世界選手権フランス大会に出場。代表としての初レースで、銀メダル獲得(10000m)。


・主な成績
2013年 ソウル国際車いすマラソン大会(3位)
世界選手権フランス大会(1万m,銀メダル、マラソン,8位入賞)

2014年
アジアパラゲームズ(400m:7位入賞、5000m:8位入賞)

2015年
世界選手権カタール大会(800、1500、5000m出場)

2016年
オーストラリアシリーズキャンベラ大会(5000m優勝)
IPCグランプリスイス大会(5000m5位)
大分国際車いすマラソン大会(ハーフの部2連覇)
ソウル中央マラソン大会(優勝)

2017年
オーストラリアシリーズキャンベラ大会(1500m:2レース共に優勝)
東京マラソン2017(優勝)

現在、大手印刷会社に所属し競技を続けている 。

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