1月14日放送

歩いて出会う深い奈良

奈良

奈良市街の中心部、ならまちとその周辺を歩くと、一見、何気ない店々に、驚きの技やモノが息づいている。
飛鳥時代に伝来し、古来の技で職人が黙々と作る「墨」、長屋の一角、繊細な作業で生み出される「奈良筆」、住宅街の片隅で魂を込めて彫りあげる「仏像」、91歳にしていまだ現役の店主が看板を守る、26代続く老舗薬店。
競わず、誇らず、おごらずに生きる奈良の人々の、美しく奥深い心にふれる旅。

旅した人

渡辺正行(タレント)
千葉県出身。1977年、明治大学在学時にラサール石井、小宮孝泰と「コント赤信号」を結成。「リーダー」の愛称で親しまれ、バラエティはもとより、司会、俳優とマルチに活動している。日本史好きの一面を持つ。

いとうまい子(女優・タレント)
愛知県出身。1982年のデビュー以来、女優として歌手としてマルチに活動。奈良に田んぼを持ち、お米を作っているほどの奈良好きで奈良市の観光大使にも任命されている。

旅したところ奈良・ならまち

  1. 二月堂
    3月のお水取りで知られる奈良きっての名所、二月堂。
    実は24時間参拝可能で、季節に応じて様々な風情を感じることができます。早朝に訪れた2人は静けさの中で凛とした空気を吸い込み、旅の出発に期待を膨らませました。
    【東大寺二月堂】
    問い合わせ先:東大寺
    住所:奈良市雑司町406-1 二月堂
    電話:0742-22-3386
  2. 1300年前の歴史が残るならまちを気の向くまま歩いていた2人が発見したのは、400年続く、現存する中で日本最古の墨屋さん。中にはおよそ100メートルに及ぶ、江戸時代からの歴史が積み重なった不思議な空間がありました。創業当初から変わらない作り方で墨を作っています。職人さんたちの思いが詰まった黒い結晶は、今でもなお大切に愛されています。
    【古梅園】
    住所:奈良市椿井町7番地
    電話:0742-23-2965
  3. 世界遺産、元興寺の境内であったならまちを歩く2人が見つけたのは「筆」という看板。路地の奥で墨と並ぶなら名産の奈良筆を作っていたのです。奈良は筆発祥の地、空海が唐より製法を持ち帰り、奈良で作られるようになったのが日本の筆作りのはじまりと言われています。その書き味は最高。筆を持つと手が勝手に動くほど。1200年の伝統がある奈良筆は、歩いてでないとたどり着けない小さな路地の奥で、ひっそりと作られていました。
    【奈良筆 田中】
    住所:奈良市公納堂町6
    電話:090-8483-4018
  4. 漢方薬
    さらにならまちを歩く2人、漢方薬のお店に訪れました。そこはなんと創業は平安時代の末、奈良で一番古いと言われているお店。800年の長きにわたり、地元の人たちの健康を支えてきたこの店で2人も漢方薬をいただくことに。200種類以上ある生薬の中から厳選した、冬にぴったりの大和トウキを使って処方された漢方に、身も心も温まりました。
    【菊岡 漢方薬】
    住所:奈良市中新屋町3
    電話:0742-22-6611
  5. 醤油
    続いて発見したのは1軒のお醤油屋さん。笑顔で迎えてくれた88歳のお母さんが接客担当。お醤油を作っているのは息子さんとお孫さん、二人きりで130年以上前からの作り方を守っていました。入り口からはわからない伝統の醤油作り、ここにも奈良の深さがありました。
    【向出醤油醸造元】
    住所:奈良市手貝町22-1
    電話:0742-22-2306
  6. みたらし団子
    続いて訪れたのはみたらし団子のお店。優しく、食べやすい団子は奈良の日常のおやつとして親しまれてきました。団子が5つ連なっているのは、五穀豊穣の意味があるのだとか。歴代の東大寺の管長も愛したという名物団子。暮らしとお寺が密接に関わってきた奈良ならではの美味を堪能しました。
    【おくた】
    住所:奈良県奈良市中院町32
  7. 奈良うちわ
    続いて発見したのはうちわの専門店。奈良時代に春日大社の神官が内職として作ったのが発祥、といわれている奈良うちわを扱っていまいした。奈良うちわは鮮やかな模様が人気で、一年を通じ作られている奈良の伝統工芸品です。作るのは26歳にして店の看板を担う若き匠。早くに父を亡くし、母がつないできた伝統を「早く継ぎたい」という思いでこの世界に入りました。家族で紡いできたうちわの美しさに目を奪われた2人でした。
    【池田含香堂】
    住所:奈良市角振町16
    電話:0742-22-3690
  8. 仏師
    東大寺南大門の金剛力士像を見つめる仏師に出会い、自宅兼工房におじゃますることに。その仏像はすべて、一本の木で彫りあげた一木彫り。やすりは一切使わず、鑿のみで滑らかな表面まで仕上げます。3カ月以上かかるという仏像作りを拝見し、黙々と己理想を目指す仏師の姿に時を忘れ魅入りました。
  • 行き方
    ① 近鉄奈良駅から車で約10分
    ② 近鉄奈良駅から徒歩で約5分
    ③ 近鉄奈良駅から徒歩で約15分
    ④ 近鉄奈良駅から徒歩で約15分
    ⑤ 近鉄奈良駅から車で約8分
    ⑥ 近鉄奈良駅から徒歩で約12分
    ⑦ 近鉄奈良駅から徒歩で約5分

視聴者のみなさまへ
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担当日記

今回のえぇトコは奈良!奈良といえば皆さん何をイメージしますか?奈良育ちの私は、長い間県外の人に、「奈良って大仏と鹿以外に何があるの?」と言われてきました。そんな友人たちの言葉を聞くたびに、「本当の奈良の良さを知らないくせに…」といつも思ってきたのです。
そう、奈良は子供の時に遠足や修学旅行で行っただけでは、本当の姿はわかりません。
大人になってゆっくりと味わってこそ、その真価がわかる土地です。
1300年も前に高さ15メートルもの巨大な仏像を作った人々の技術と情熱や、県庁所在地のど真ん中にたくさんの鹿がいて、その文化が守られていること。そのすごさは、経験や知識が増えて想像を巡らすことができる大人になってはじめてわかるもの。そして、そんなすごいものが至る所にある地、それが奈良です。
大人になってわかる奈良の真のすごさ、それを感じてほしくて今回はとにかく「歩く」ことを旅人にお願いしました。有名な観光地の裏側や、ふと覗いた路地の奥にこそ、奈良の魅力は溢れています。
人々が暮らすしもた屋の一角にある飾らない世界遺産、元興寺。
店の奥の広大な敷地で、400年変わらない作り方を続けている墨。
八畳一間の住まいで、日々鑿を振るい仏像を彫る仏師。

渡辺正行さんといとうまい子さんは、ひたすら歩かせる私たちの要求にも嫌な顔一つせず、歩いて見つける奈良のすごさを楽しんでいらっしゃいました。
渡辺さんが連発していた「知らなかった~!面白い!」という言葉は、大人になってはじめて感じられる奈良のすごさの証です。
1300年の歴史をひけらかすでもなく、しまい込むでもなく、ただそこにある奈良。
だからこそ自分の足でそれを発見した時の喜びはひとしおです。
あなただけの「知らなかった~!面白い!」を見つけに、どうぞゆったり旅してください。

町と寺と森が境目なく共存する奈良、いつまでも歩いていたくなる悠久の地です。

担当D 吉村

わたしもひとこと!