みんなの防災

家の中の対策

阪神・淡路大震災では、多くの人が家の中にいて、けがをしました。日本(にほん)建築学会の報告書によりますと、被害が大きかったエリアでは、けがをした人のうち、半数近くが家具の転倒や落下によるものでした。

「本棚が倒れた」と答えた人が過半数を占め、3人に1人が、「食器棚も倒れた」と答えています。また、「テレビやピアノ、仏壇までも飛び跳ねた」という報告も寄せられています。

地震の揺れによって家の中の家具が倒れると、外への逃げ道をふさいでしまうかもしれません。火災や津波から避難する場合も考えて、対策を進めましょう。

寝室などには、重たい家具はなるべく置かないようにしましょう。本棚や冷蔵庫などは、壁や柱に固定しておくようにしましょう。

ところで、阪神・淡路大震災では、けがをした人のうち、3割近くは、割れたガラスによるものでした。飛散防止フィルムを貼ることで、被害を大幅に減らすことができます。台風の対策にもなります。徹底しておきましょう。

ひとり暮らしのお年寄りなど、家の中の備えを自分ですることができずに、不安を抱えている人がいます。ぜひ、まわりから声をかけて、作業を手伝ってください。自主防災組織の活動に組み込んでみるのもよいでしょう。