大阪・びわ湖毎日マラソン

2022年02月21日 (月)

注目!大阪・びわ湖毎日 マラソン統合大会

 

国内で最も歴史がある「びわ湖毎日マラソン」と、大規模な市民マラソンとして地位を築いてきた「大阪マラソン」を統合して行われることしの大会。残念ながら、新型コロナウイルスの感染再拡大で、およそ2万人が参加予定だった一般ランナーの部は中止となってしまいましたが、国内のトップ選手たちが、再来年のパリオリンピックの代表選考会、MGC=マラソン・グランド・チャンピオンシップの出場権などを争うエリートの部は行われます。

  

激しい上位争いに期待


オリンピックの代表選考会などとして行われてきた「びわ湖毎日マラソン」の流れを組む男子のレースには、300人近くが出場する予定です。このうち、自己ベストのタイムが、MGCの出場基準を上回る選手が20人以上いて、激しい上位争いが期待できます。

 

復活なるか!元日本記録保持者


この大会で復活を目指すのが、元日本記録保持者の設楽悠太選手です。代表選考会で敗れて、東京オリンピックの出場を逃した設楽選手は、再来年のパリオリンピックに向けた再出発のレースとなった去年12月の福岡国際マラソンに出場しましたが、左足のふくらはぎを痛めて途中棄権しました。そのレースから2か月あまり、状態がどこまで回復しているのかがポイントです。

shitara.jpg 

ギネス記録の川内選手も出場


かつて公務員のランナーとして注目を集め、現在はプロとして活躍する川内優輝選手も出場します。びわ湖の湖畔で行われる最後の大会となった去年も出場。2時間10分台を切って、世界選手権の代表入りを決めるなど「いつもマラソン人生の節目にあった」と懐かしむ大会で、自己記録を更新する2時間7分台で駆け抜けました。

その後、マラソンを2時間20分以内で完走したレースが100回を超えたことがギネス世界記録に認定されました。「大阪マラソン」には、第1回大会以来、10年ぶりの出場となります。新しい生まれ変わる大会にふさわしいランナーです。

kawauchi1.jpg

 

関西勢の走りにも注目


さらに青山学院大の中心選手として、箱根駅伝で3連覇に貢献した京都出身の一色恭志選手や地元大阪の実業団、住友電工に所属する村本一樹選手など関西勢も出場します。

 isshiki.jpg

一色選手

 

このほか、新型コロナウイルスの感染拡大で、海外からの招待選手は出場しませんが、箱根駅伝で「山の神」として活躍した今井正人選手や村山謙太選手など、実力のある実業団の選手たちが名を連ねています。

 

瀬古さんも期待


日本陸上競技連盟でマラソンの強化を担う瀬古利彦さん「統合して最初の大会として、ふさわしい選手が集まった。パリに向けて名乗りを上げる一番のいいチャンスなので、僕に認められるように頑張ってアピールしてほしい」と話しています。

 

seko1.jpgレースは2月27日午前9時15分にスタート。大阪市内をめぐる42.195キロのコースで争われ、NHKは総合テレビなどで中継します。新たな歴史が始まります。

(取材:大阪拠点放送局 記者・並松康弘)