スポーツ

2020年04月03日 (金)

高校野球を変えるのか 金属バットの見直しへ

この春、高校野球では投手をけがから守るため、「球数制限」がスタートします。
これに継ぐ“二の矢”として高野連が取り組んでいるのが、金属バットの反発力の見直しです。その背景には、攻撃力が飛躍的に高くなっていることがあげられます。

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夏の甲子園ではこの20年で1試合あたりのチームの得点は1点以上本塁打の数は2倍以上に増えています。長打をかわそうと投手は変化球の多投やコースをつく投球になりやすく、球数が増える要因にもなっていました

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さらに、バッターの打球はマウンド上で時速180キロを越える場合もあり、去年夏の甲子園では、打球が顔に当たって骨折した投手も出ました。
高野連=日本高校野球野球連盟の田名部和裕理事は「現状では打者の攻撃力の方が有利なので、それを抑えることによって投手を守ることができる」と説明しています。

 

【金属バットの反発力を抑制】

野球のバットには木製と金属製の2種類があり、日本ではプロや大学は木製、高校以下は金属製を使っています。かつては高校野球でも木製バットが使われていましたが、折れやすくて頻繁に買い替える必要があり、経済的ではないとして昭和49年に金属バットが導入されました。
金属バットは木製に比べて芯が広く、反発力(ボールをはじき返す力)が高いという特徴があります。

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金属バットの中は空洞になっていて、ボールが当たってへこんだ部分がトランポリンのように戻ってボールをはじき返す効果があります。
高野連は、去年秋から金属バットの性能の見直しについて本格的に議論を始め、バットの直径を現在の67ミリから3ミリ小さくし、金属も肉厚にして木製バット並みの反発力に抑える方針です。これで飛距離は5%ほど短くなり、飛距離が100メートルの打球は、95メートル程度に抑えられると推測されています。

 

【高校野球はどう変わる?】

アメリカではすでに2011年から「BBCOR」という反発力の基準を設け、木製バット並みの低反発の金属バットが使われています。
大阪の少年野球チーム「堺ビッグボーイズ」では3年前からこのバットを使って練習しています。

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このバットは木製バットと同じく、芯で捉えてしっかり振り切らないとヒットになりません。堺ビッグボーイズでは打撃技術の向上を目的に取り入れましたが、実際に使ってみると、長打が出にくいため、投手はストレート勝負がしやすくなり、ヒットが減ることで球数も少なくなるなど思わぬ効果がありました。堺ビッグボーイズの瀬野竜之介代表「打撃技術の向上だけでなく、投手の負担を減らすためにもなるし、メリットは多い」と話しています。

 

【現場は前向きな反応】

高校野球の現場も、新しい金属バットの導入を前向きに捉えています。
去年夏の甲子園で初優勝を果たした大阪の履正社高校では、プロや大学に進んだあと、すぐに木製バットに対応できるようにと、ふだんの練習で木製バットを使っています。岡田龍生監督「木製バットでも、きちんと打てば、金属バットのように飛ぶ。ただ芯が小さい分、技術が必要。低反発の金属バットになれば、高校野球のレベルアップにつながる」と話しています。
このほか、公立高校の指導者も「木製バットを買いそろえるのはコストが気になるが、新しい金属バットができればロースコアの試合が増え、自分たちのチームにもチャンスが増える」と歓迎しています。

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【新バットの導入は数年後】

高野連はこの1年以内に、金属バットのサイズなどの規格を見直し、数年後には低反発の金属バットが導入される見通しです
球数制限と新しい金属バットの導入が高校野球に大きな変化をもたらしそうです。

 

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(高校野球担当 今村亜由美記者)

 

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