連続テレビ小説「スカーレット」

今週のきみちゃん

今週のきみちゃんVol.16「愛ゆえに苦しむ2人」

2020年1月11日(土)

ヒロイン・喜美子役の戸田恵梨香さんが、毎週の放送の中から印象に残ったシーンやエピソードについて語ります。


2人の愛情が本物だからこそ苦しいこともあると知りました
今週のきみちゃんVol.16「愛ゆえに苦しむ2人」 金賞受賞後、作品作りに行き詰まる八郎(松下洸平)を、ひたすらに支える喜美子。喜美子自身はそのことを少しも苦にはしていませんが、2人のことをよく知る大野信作(林遣都)は「そのうち爆発するで、今の喜美子は喜美子やない」と忠告します。

「喜美子自身も本当にやりたいことをやれていないという気持ちは、どこかにあったと思います。でも、やっぱり喜美子の一番はハチさんで、ハチさんのことを、ただひたすら支えたいんだと思います。だけど、その気持ちが空回りしてしまっていて...。ハチさんも喜美子の気持ちを受け止めているのですが、それが苦しくて。2人がどんどんかみ合わなくなっていくさまは、演じていても心苦しかったです。

結婚前に、『Sunny』のコーヒー茶わんの注文を受けた時、お金をもらうかもらわないかで2人の意見が衝突しましたが、どちらの意見も間違っていないんですよね。どちらかが間違っていたら、ある意味楽だと思うのですが、14週に入ってからも2人とも正しいことを言っているんです。それが苦しくって。
今週のきみちゃんVol.16「愛ゆえに苦しむ2人」 そんな2人を見てきた信作だからこそ、なかなか言い出せなかったと思うのですが、そこで『喜美子もやりたいことをやってもいいんちゃうか』と言えるのは信作だからこそだと思います。信作のことばだから喜美子の心に刺さるのですが、でもやっぱり喜美子の中ではハチさんが一番なんですよね。

2人の愛情が本物だからこそ、しんどいこともあるんだなということを、この作品を通して知りました」


黒島さんのまっすぐさや純真さは三津と共通していると思います
今週のきみちゃんVol.16「愛ゆえに苦しむ2人」 絵付け係の先輩、池ノ内富三郎(夙川アトム)と磯貝忠彦(三谷昌登)が、弟子入り希望の松永三津(黒島結菜)という若い女性を連れて、久しぶりに喜美子に会いに来ました。八郎は「今は弟子をとる余裕がない」と断りますが、明るく快活で知識も豊富な三津が、八郎によい刺激を与えるのではないかと考えた喜美子は、三津を弟子にしてあげてほしいと八郎に頼み、八郎もそれを受け入れます。

「脚本を読んだ時は、三津を演じるのが黒島さんなんだということに驚きました。黒島さんとは以前共演したことがあって、食事をしたこともあるのですが、その時に受けた黒島さんの印象と三津の人物像が全然違うので、意外なキャスティングだなと思いました。でも実際演じている姿を見て、黒島さんご自身が持っているまっすぐさと純真さは、三津と共通している部分なんじゃないかなと感じました。三津自身が意図していないからこそ、その発言や行動に喜美子の心が揺れて、2人の関係性をうまく表現できたと思います」


今までにない喜美子の姿に戸惑いました
今週のきみちゃんVol.16「愛ゆえに苦しむ2人」 思うような色が出せずに苦しむ八郎に喜美子は「ハチさんのこだわりがハチさんを苦しめてるんちゃう?」「いったん作ったもん、壊さなあかんのちゃう?壊そうや一緒に。壊して前に進もうや」と説得しようとしますが、八郎は「僕と喜美子はちゃうで。違う人間や」と言うのでした。

「今までの喜美子だったらひとりでじっくりと考えて、いったん答えを出したら突き進みますが、誰かを傷つけるようなことばがけや行動はしなかったと思うんです。でも、この時期の喜美子はそれができていないんですよね。それを言ったらハチさんのこと、傷つけてしまうようなことも言っちゃうんです。だけどそれは喜美子が一生懸命にハチさんのことを考えているからこそ、というのも分かるので、苦しいですよね。お母ちゃん(富田靖子)みたいに黙って見守るという支え方もあると思うのですが、それができないんでしょうね。今までになかった喜美子の強引さや自己中心的な考え方が如実に表れてくるのが14週からなので、正直なところ、少し戸惑いました」