2019年09月03日 (火)
大阪府 羽曳野市
大阪府の羽曳野市は、ぶどう畑が広がるワイン産地です。
昨年の3月、羽曳野市内にある地方独立行政法人大阪府立環境農林水産総合研究所の中に、大阪のワインの研究を行う専門施設「ぶどう・ワインラボ」が誕生しました。
大阪ワイナリー協会によりますと、大阪で本格的にブドウが作られるようなったのは明治11年ごろから。羽曳野市のお隣りの柏原市に移植されたのをきっかけに、中河内・南河内地域で栽培が盛んになりました。ワイン造りが始まって100年近くという長い歴史があります。
今の時期はワインの仕込みの最盛期。醸造室では小粒のデラウエアぶどうの茎と皮を取り除く作業が行われていました。搾りたてのデラウエアジュースは、みずみずしい香りと、ほのかな酸味と甘みがある格別の味です。この果汁に酵母が加えられ発酵が行われます。醸造室には8個のタンクがあり、それぞれ収穫の時期をずらした果汁でワインが作られています。最終的に出来上がったワインを科学的に分析し、味を数値化して生産者さんに提供できるようにしているそうです。
また敷地内の畑では、世界中にあるワイン用のブドウが約60品種、また生食用のブドウの新しい品種なども栽培されています。大阪の気候風土に合うブドウを見つけ出そうという研究です。この研究所が育成した新品種の大阪オリジナルぶどう「ポンタ」は、去年品種登録され、農家さん達が苗木から育てているということで、市場に出回るまであと3年から5年はかかるそうです。
環境農林水産総合研究所ぶどうグループ、グループリーダーの平松 和也さんは、「2025年、大阪関西万博に向けて、これが大阪のぶどうだ!と披露できるような研究をしていきたい」と話していました。
これからどんなぶどうやワインが誕生するのか、楽しみです。
インターネットでも放送と同時に番組を聞けます。