あの街この街

2019年01月11日 (金)

和歌山市 東の宮恵美須神社

 

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1月10日のあの街この街は和歌山のえびす祭りをご紹介しました。
お邪魔したのはJR和歌山駅から歩いて7分程のところにある東の宮恵美須神社です。戦後に地域の人たちによって建立されたこの神社は氏子さん達に管理されており、祭りも氏子さん達が力を合わせて行います。氏子総代の中野孝司さんは「地域住民でつくるえびす祭りなのでとにかく楽しい気持ちでお参りしてほしい」と話します。

 

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えびす祭りの3日間、境内に並んだテントには福笹や福箕など縁起物が並びますが、こちらで欠かせないのは「のし飴」という飴です。千歳飴のような細長い飴で、ひらがなの「のし」の形に先が曲げられています。地元の方はえべっさんにお参りしたあとこの飴を食べるのが楽しみなのだとか。お邪魔した日も次から次へと老若男女問わずこの飴を買い求めていました。
なぜ「のし」の形なのかはっきり由来はわかりません。熨斗からきたという説と和歌山の方言で語尾につく「~のし」からという2つの説があります。明治時代からこの風習は始まったようです。
のし飴には長さ20センチ前後の食べる為のものと、板に貼り付けた飾る為のものがあります。飾り用のもので大きいものは長さ1メートル。
ここまで大きなものは会社を経営する方が買って帰り、ある程度オフィスに飾った後、金づちで割って社員の皆さんで分け合って食べるのだとか。

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この和歌山の人たちが愛する「のし飴」を作っているのは海野佳宏さん。
大正時代から「のし飴」を作ってきた工房の三代目です。材料は砂糖と水飴。ひとつひとつ手作業で作っています。
昭和30年くらいまでは30軒近くあったという「のし飴」の工房は徐々に減ってしまい、今専門の飴屋さんとして作るのは海野さんだけになってしまいました。6人の従業員で「のし飴」の文化を支えます。
海野さんは「うちだけでのし飴を作らなければならないというのは責任を感じます。大変ですが買って下さった方に福が届けばいいなあと願いながら作っています。」と話して下さいました。
海野さんが心を込めて作った「のし飴」。御神楽の鳴り響く境内で食べてみました。少しかじってみると、意外にもカリッ!サクサク!という噛み応え。口の中にわたあめを凝縮したような甘さが広がります。
和歌山のえべっさんの味は素朴な優しい味でした。 

 

 

 

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