2022年06月08日 (水)
街を彩ってきた歴史を今も 【當麻 陽香】
「ええやん!この街」では大阪・枚方市を訪ねました。
今回はデザインマンホールをヒントに街歩きをしました。
描かれていたのは“花”と“船”。
淀川水運は江戸時代、京都の伏見と大坂の八軒家浜を結び、多くの人や物を運ぶ関西の大動脈だったのです。
枚方はその中継港として栄え、客に食べ物などを売るかけ声「くらわんか(食べないか)」から「くらわんか舟」が有名に。
江戸時代には枚方のシンボルだったという「くらわんか舟」。
その歴史を後世に伝えようとしている、市民でつくる街おこしのグループ「枚方が好きやん」の皆さんのもとを訪ねました。
このグループは3年前、自分たちで「くらわんか舟」を作り、淀川でのイカダレース「くらわんか杯」を始めました。
しかしコロナでこの2年間は中止に。
今年も中止が決まっていますが、メンバーは来年に向けて、前回使用した船を少しスマートに改良していました。
無事に浮かぶのか、まだテストをしていないということで、今回特別に進水式に参加させていただきました。
お?うまくいったかな??と思いきや・・・
バランスを取るのが難しく、乗っているだけで精いっぱいでした。
「心を無にして!」と何度も言われたのですが、私が泳げないこともあり、かなり体に力が入ってしまい・・・
残念ながらオールをこぐまでには至りませんでした。
メンバーの方が、気持ちよく乗られている姿はとても絵になりました。
代表の余田慎太郎さんの「大人がイキイキと楽しんで、子どもにも早く大人になりたいと思ってもらえるような街にしたい」と話していた言葉がとても印象に残りました。
自分が生まれ育った街の歴史と自然を感じながら、みんなで楽しく街の魅力を発掘していく。
とてもすてきな活動だと感じました。
続いて向かったのは“ひらかた市民菊人形の会”。
ボランティアで菊人形づくりをしています。
作業場に行くと顔がずらり!!
枚方で菊人形が始まったのは大正時代。
当時、全国的に菊人形がブームだったそうです。
枚方市では“ひらかたパーク”で毎年「ひらかた大菊人形展」が開かれていたことから、この街の秋の風物詩として親しまれてきました。
しかし職人の高齢化や後継者不足などによって長年にわたる歴史に幕を閉じることに・・・。
この技術を絶やしてはいけないと、ひらかたパークで菊人形を作っていた職人から技を受け継ごうと、このボランティアグループが結成されました。
「これまで人形など作ったことがない!」というメンバーの皆さんですが、子どものころからの思い出が詰まった菊人形を残そうと年中、人形作りに励んでいます。
春、夏、秋と年に3回、市役所や駅などで人形を展示しています。
もちろん、人形はすべて手作業!
一つ一つ大切に制作していました。
これまで作った人形の数はおよそ300。
今の技術に満足しないよう、展示が終わった人形は解体し、常に新しい人形作りをしながら腕を磨いているそうです。
滝口博之代表の「枚方というと菊人形!ということを技を守りながら全国に伝えていきたい」と話していたのがとても印象的でした。
街の誇りを受け継ぐ人たちに出会った枚方市でした。
リポーター 當麻 陽香(とうま はるか)
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