ほっと関西ブログ

2020年08月07日 (金)

最後にユニフォームで試合を 【山本賀保子】

新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となった全国高校総体。
高校のバスケットボールでは、冬に予定されている「全国高校選手権」が3年生の出場できる最後の大会となっていますが、進学や就職を控えた高校生の中には、受験や就職に集中するため、夏の全国高校総体を最後に引退する選手は少なくありません。

コロナ禍で試合ができない3年生に「最後の花道を用意してあげたい」と、大阪ではバスケットボール部の顧問たちが立ち上がり、8月2日、大会が開幕しました

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中心となったのは、高石高校で男子バスケットボールの顧問を務める刑部元久さん

yamamoto200807_2.jpg高校総体という大きな目標を失った選手たちに、「最後にユニフォームを着て試合をさせてあげたい」という思いを強くしました。

高石高校バスケ部では、2月半ばに練習を休止して以降、選手たちは自主練習。
登校もできない状況の中、刑部さんも電話などで連絡を取ってきましたが、中にはモチベーションを保つことが難しく夏を待たずに引退してしまった選手もいたそうです。

バスケットボールは競技の性質上、接触は避けられないことから、大阪府の高体連も慎重な姿勢を示しており、8月いっぱいは試合を行わない方針を示していました。しかし、夏で引退する選手にとって、これ以上先延ばしをするのは難しいと考えた刑部さん。大阪府の高体連ともガイドラインのすり合わせを行い、消毒や三密防止などの感染対策を行うことを条件に開催にこぎつけることができました。

そんな刑部さんの姿に、選手たちは次々と感謝の言葉を口にしています。
キャプテンとしてチームをまとめてきた大井尚斗選手

yamamoto200807_3.jpg「2年間仲間として一緒にやってきた3年生全員で試合ができることがうれしい」と、目を輝かせていました。

また、同じく3年生の北川響生選手は、「今回の大会が終わった後は大学受験を目指して勉強を頑張りたい」と大会を一つの節目と捉え、試合の開催を心待ちにしていました。


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取材をしている中で特に印象的だったのは、7月28日の練習後、刑部先生が選手たちに語りかけていた言葉です。

yamamoto200807_5.jpg「中止になっている競技がある中でせっかくユニフォームを着て試合ができる。バスケット以外で、(試合ができなくて悔しいという)同じ思いを持っている選手も、ユニフォームを着られない状態で引退していく選手もたくさんいる。そういう気持ちも分かって大会に臨んでほしい」

誰にとっても最後の試合は特別で、大人になっても忘れない宝物のような思い出ですが、ことしの高校生、中学生がそうした節目を迎えられず、悔しさやもどかしさを抱えながら過ごしているということを、私も改めて感じました。

語りかける刑部先生の言葉に、真剣に聞きいっていた3年生の西出拓未選手

yamamoto200807_6.jpg試合後、「今回のコロナで練習や大会ができるのは当たり前じゃないと気付くことができた。大会開催を実現してくれた先生方に感謝の思いでいっぱい」と話していました。

この大会は、8月8日~10日の3日間行われ、高石高校男子バスケ部8月8日の2回戦に臨みます
8日は刑部先生の41歳の誕生日ですので、勝利をプレゼントしてほしいところです!

今回の大会で見つかった反省点を刑部さんは高体連に報告し、今後の大会開催に生かしていきたいと話していました。
“WITHコロナ時代”のいま、どのように競技を続けていくか、私も取材を通して引き続き考えていきます。

 


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スポーツキャスター 山本 賀保子(やまもと かほこ)



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