歴史秘話ヒストリア

2019年05月15日 (水)

五・一五事件 チャップリン暗殺計画

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 五・一五事件が起きた5月15日。87年後の、まさに同じ日付にお届けした今回のテーマ。実はチャップリンが標的になっていたという事実を、私は、このたび初めて知りました。犬養首相暗殺後、首相官邸の現場にまで訪れたチャップリンは、何を思ったのでしょうか。この事件を越えた先に、「独裁者」など、平和へのメッセージを強く打ち出した名作があったということ。必然と偶然が重なりあうところに、歴史が積み重ねられていく不思議を感じます。

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資料提供:ユリコ・ナダオカ

日本では、やんちゃな少年だったという高野虎市は、アメリカで様々な職業を転々としながら、チャップリンの運転手、そして秘書にまでたどり着きました。親日派だったチャップリンの陰に高野の存在があったということは、大きな秘話でしたね。世界が第二次世界大戦の巨大な渦に巻き込まれていく時代、喜劇王が世界に向けて発信した平和を訴えるメッセージは、高野の存在や日本での経験なくしては語れないことがわかりました。

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(c)Roy Export SAS

チャップリンが自らを称した「世界市民」という言葉。様々なボーダーを超え、一人の人間として世界と渡り合おうという気持ちが伝わる素晴らしい言葉ですね。私もこれからは自分を「世界市民」と言えるように、国境や人種を越えて、誰とでも平等に接することのできる人間でありたいと思います。そして、常に自分には何ができるのか考え、発信していきたいです。

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余談ですが、私、この回が初めてのスタジオ収録でした。着物を着ながら、歴史についてご紹介する日がくるとは。とても身が引き締まる思いがしました。立ち居振る舞いも、丁寧であらねば・・・ いつもと心持ちが違い、緊張(汗) ちょっとこわばっていましたよね。

これからも皆様と、歴史の面白さ、奥深さ、そして人の心の機微も表現できるように一つ一つ努めてまいりますので、どうぞ長―い目で、お付き合いください。

歴史秘話ヒストリア@NHKオンデマンド 

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■ コメント(1)
  • 八束 磨里

    2019年05月16日 07時57分

    こんばんは。そうですわね、私も……午後8時を回ってから、ふと電話に表示される日付を見て、あら、5.15は今日だわと改めて思い、運命的な気持ちで拝見しました。本当に……、強運の人だと思います、チャーリーは。
    彼の名作を初めて観たのは、もはやいにしえの平成元年3月。就職で上京する直前に、映画通の今は亡き畏友の部屋ででした。モダン・タイムスの、機械中心、生産第一の中で起こる人間疎外を強く風刺したストーリーに惹き付けられたものです。独裁者は後に、『教育テレビ』で観ましたね。彼の欧州遊覧と、日本で見たことがあの作品につながったなんて、余りにもドラマチックです。だからあれだけ、メッセージ性の強い作品に仕上がったのでしょう。そして、そこに至るそもそものきっかけは、チャーリーと高野氏という日本人の、まさに一期一会……。仲違いはすれど、それぞれの信念を持ち、戦後を生きた二人は、再会することこそなかったけれど、何よりもお互いを思いやっていたに違いない……。そう感じて目頭を押さえた、ラストでした。