歴史秘話ヒストリア

2019年02月16日 (土)

【井上あさひ】トラック空襲75年目の真実

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美しき海の墓場

 今夜のヒストリアは「トラック空襲75年目の真実」をお届けいたしました。ミクロネシアのトラック諸島における、凄惨な歴史を知るにつけ、戦争の恐ろしさ悲惨さをあらためて感じます。潜水調査による美しい海の映像と、そこがある意味での墓場であることのギャップに、いっそう悲しみを感じます。

 

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映像から伝わる時の流れ

 海底の様子は、75年たってもそのままになっているととらえることもできますが、一方ですでに徐々に朽ちてきているという一面もあります。長くもあり短くもある75年という月日の流れをこの目にしたようで、時の重みを感じざるをえません。

 民間の船が徴用船となって、あげく無残な姿で海の底で朽ちていっていること。国に帰ることがかなわなかった、多くの人が今もそこに眠っていること。その事実を今に伝える記録映像をお届けすることに、大きな意味があったのだろうと思います。

 

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失われてはいけないもの

 海底の惨状も刻々と失われようとしていますが、今回、トラック空襲にまつわるいくつかの証言をお伝えすることができたことも、大事にかみしめておきたいと思いました。本当は思い出したくもない体験をお話しいただいているわけですが、いつの日か、こうした生の証言を聞くことができなくなるのは間違いありません。

 戦争が遠い過去のこととなり、生々しさがどんどんと失われていくことをとめることはできません。しかし、今回の放送で私たちが感じることができた戦争の悲惨さは、次の世代にも引き継ぐことができるはずです。私たちは、失われてはいけないものに対して、そのような向き合い方をしていく必要があるのではないかとあらためて感じました。



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■ コメント(4)
  • 八束 磨里

    2019年02月16日 16時35分

     こんにちは。また、忘れてはならないものが一つ、私の心に積み重なった気が致します。インパール作戦にせよ、731部隊にせよ、徹底して軍の上層部だけが守られ、ことなかれ主義の上に責任の所在も追求されず、結果、救いようのない失敗を繰り返しながら、若い兵士や、普通の市民たちがどんどん戦禍に巻き込まれてしまった、あの戦争。このトラックにも、そんな『間違い』があったということに、かなりショックを受けました。民間船の爆撃で生き残った方の言葉が、余りにも強く胸に響き、私はまあ大体いつもそうなのですけど……、ハンカチを握りしめながら、拝見した次第です。75年前のこのようなこと、二度と起きて欲しくないと感じつつ、現代のこの国ではやはり、子供や女性やお年寄りが暮らしにくく、政治の場では失言し放題の方もそのまま、不正責任の所在も追求されず、史上最長の長期……? もう止しますけど、この大いなる犠牲を払った70余年前の失敗が、顧みられていない故の今、と思ってしまうのは、私だけでしょうか? ただただ、海底の墓標に合掌……

  • ピピ

    2019年02月17日 19時24分

     ミクロネシアと聞くと多くの島々や美しい環礁が広がり、スキューバダイビングも楽しめる人気の観光スポットという印象しかありませんが、今回のトラック島の放送を観て、浅瀬にうつる沈没した船や大砲などは、周りの美しい風景とはあまりにも異質な物で、75年前の遺物とは思えない映像でした。一瞬胸が締めつけられるような思いがしました。
     愛国丸の潜水調査では生々しく残る船の残骸や遺骨を観ると、異様な雰囲気がありますが、遺族の方にとっては墓所なんですね。遺族の方が言われた「棺の中を見せてもらったようだ」という言葉が胸に響きました。松岡さんが死を覚悟した時、家族のことを思ったでしょう。こう言った戦争の歴史から目を背けがちですが、直視していかなければならないなと思いました。
     私は広島に生まれ育ったので、小学校の頃から平和学習で原爆資料館を見学したり、通っていた学校に原爆に被爆され半身にヤケドを負われた先生がいたので、その先生に戦争や原爆の悲惨さをを聞いて育ちましたが、ここ最近、自分の中でも少しずつ戦争への関心が薄れていることに気づくことがあります。
     昨年、NHK総合テレビで多くの戦争関連の番組を放送されていましたが、東南アジアなどで自分が想像していた以上に、激烈で悲惨な戦いが続いたことを知りました。今回の放送も含めて、戦争で亡くなられた方々のことを忘れてはならないと深く心に思いました。
     それと、今年度かぎりで番組を卒業されるそうですが、なんだか寂しいですね。

  • ぶるちゃん

    2019年02月19日 05時42分

    戦争はやるべきではない と思います。
    今回は言葉が出てきません。
    敗戦したことが平和に繋がっているような気でいました。違う。勝ち負け以前にしてはいけなかったんだと気付きました。負けて良かった、だって平和になったじゃん!なんてどこかで思っていました。残念な奴です。猛省しています。

    憲法改正はしてはいけない。元々9条を守る派でしたが、先人のためにも、ここは死守しなくてはいけない。そう感じています。
    これ以上は止めておきます。
    時代はどこへ向かうのか。どんな歴史が作られるのか。日本は立場を明確にせずにどこ向かう気なのか。嫌な気がするのは僕だけじゃない気がするのですが。

    4月から正式に発表されましたね。ここで学んだことを活かしてくれると嬉しく思います。それでは、また!!

  • makowara2

    2019年02月21日 13時46分

    海底の着物姿のあさひさんが美しく、戦時の惨劇が過去のものである感じがしました。しかしナレーションの沈鬱な感じが艦内を棺の中のように思わせるような感じもありました。戦争が悲惨なのはいうまでもありませんが、もし勝っていたらどうなっていたのでしょう。廟内にて勝ちを決して後、戦うべし。戦力で劣っているのを承知で日清、日露戦争と勝ってきたがために打開策を戦争に求めた。はっきり言えば敗けたから、戦争は嫌だ、となっているのでは。殺しあわなくてもやっていける世界を築き、平和時には平和を謳歌すべし。戦時にいた人は今の人とさほど変わらない。海は美しく、黙して語らない、そういった印象でした。