歴史秘話ヒストリア

2018年10月03日 (水)

【井上あさひ】キリシタン不屈の物語

hisutoriakirisitandaihyoukatto_logo.jpg

 

スタジオに、アナ2人

 今夜のヒストリアは、「キリシタン不屈の物語」。70分のスペシャルということで、冒頭の美しい教会の姿に、蜂起した民衆の凄惨(せいさん)な結末、潜伏したキリシタンたちの信仰へのひたむきさと、盛りだくさんの内容を、福岡局の庭木(にわき)櫻子(さくらこ)アナウンサーと一緒にお届けいたしました。驚いた方もいらっしゃるかもしれませんが、ヒストリアのスタジオにアナウンサーが2人いることは、少なくとも私の経験では初めてです。後輩と一緒に収録ができたことは貴重な体験でしたし、とても楽しかったです。“2人ヒストリア“いかがでしたでしょうか?

 hisutoriakirisitanS01-001_logo.jpg

 

美しき大浦天主堂

 庭木アナがリポートした大浦天主堂は現存する日本最古教会で、世界遺産のメーンスポットです。この秋にここを訪れる予定の方も多いのではないでしょうか。

 私は建築物が好きで、さまざまな建物を興味を持って見ていますが、大浦天主堂の美しさは、その外見だけのものではなく、そこに込められた思いの強さが反映しているのではと思いました。それも遠い異国の地からきた宣教師が、そこに集う日本人のためを思って、皆がつらい思いをした場所に建てようとした。その思いを受けて、日本人大工が日本の材料と技術でそれに応えた。

 誇り高いその姿からは、信仰の垣根を越えた美しさを感じました。

 hisutoriakirisitanS05-001_logo.jpg

 

「踏み絵」の衝撃

 キリシタンといえば、教科書で見た「踏み絵」の衝撃が忘れられません。信仰の対象となる図画を足蹴にさせるという、なんとも非人道的なやり方に、子どもながらに権力の恐ろしさを感じました。

 信仰心は捨てないけど踏む人、やっぱり踏めない人などさまざまあったに違いありませんが、命がけで信仰心を試されるという状況は、相当な出来事だと思います。

 「見つかれば殺されてしまう」という命がけの信仰が、250年間も子々孫々に受け継がれていったことは、まさに「東洋の奇跡」といえると思いました。

 

信仰と生活

 弾圧されていても、神父がいなくとも、立派な教会がなくても、続けられる信仰の形を見つけて脈々と信仰を受け継いでいく。信仰を守るために、生活の一部として密着させ、日々に溶け込むように信仰が営まれていく姿は、とてもナチュラルに感じました。

「信徒発見」以降も、隠れキリシタンの末えいの方々がその営みを続けていらっしゃること。あの美しい教会が、その生活と信仰を支えてきたこと。そういうことを知って味わう世界遺産の旅は、きっと格別なのではないでしょうか。

 hisutoriakirisitan6003-4223_logo.jpg


歴史秘話ヒストリア ホームページ

NHKオンデマンド 

もっと見る

そのほかの記事

もっと見る

 

■ コメント(6)
  • 八束 磨里

    2018年10月04日 00時27分

    こんばんは。しばしば『何十年ぶり』と申し上げてしまう私ですけど、大浦天主堂をこの目で見たのも、昭和5x年の高校修学旅行以来で、大変懐かしく感じました。それにもまして、あんなに教会があったとは、ただただびっくり。しかもそれらが、開国後に訪れた神父さんたちによって建てられている、一体なぜ……? 番組の中で答えを知って、胸が熱くなりました。彼らは弾圧に耐え、偶像を持てずとも250余年も秘かに信仰を守り抜いた日本人に驚き、深く感銘を受けたからこそ、職訓施設まで備えた、信仰のよりどころたる教会を造ってくれたのだと思います。
    日本人の、ある意味もっとも日本人らしい姿……。静かなる不撓不屈の、精神的平安を守り続けた生きざま、私はそう感じました。
    今もそれが継承され続けていることの素晴らしさと、どんなに権力で表面的にねじ伏せても、人の心までは支配できないという論理を、世界遺産として、示し続けてほしいですね。

  • ピピ

    2018年10月04日 10時48分

     私は、隠れキリシタンで習った世代なので名称が変わっていたので、まずそれが驚きました。豊臣秀吉のキリシタン弾圧は、サン=フェリペ号事件がきっかけとゆうのもあると思いますが、主君であった織田信長が宗教勢力との戦いに苦しんだことをよく知っていたので、これ以上野放しには出来ないとゆうのもあったとも思います。
     その後、江戸時代に入ってからも長崎、天草のキリスト教を改宗しない人達を火炙りにしたり、雲仙普賢岳の火口に投げ込んだり激しい弾圧が続いたとも聞いています。それでも、その後の日本の安定のためには仕方なかったのかなとも思う所もあります。しかし、潜伏キリシタンが250年もの長い間信仰を絶やさなかったことで、江戸幕末にやって来たキリスト教国である欧米諸国が、日本のことを全くの敵国とは見れなかったことでしょう。明治維新が外国との悲惨な戦乱にならなかったのも、潜伏キリシタンがいたからとも言えるかもしれません。
     ヨハネ パウロ二世が来日された時に私が住んでいる広島市に立ち寄られて、とても騒がれていました。その当時、この人がどおゆう存在なのかよく分からなかったので、今回来日された経緯が理解できました。
     そして、庭木アナウンサーのリポートもとても分かりやすく、ぜひ行ってみたいなと思いました。いつも70分やってくれませんかね。
     

  • makowara2

    2018年10月05日 00時12分

    なんとも敬虔な気持ちになる70分でした。しかし行く年くる年でみる日本人の宗教感にも近いようにも思いました。宗教ってなんだろう。今日を耐えて明日を信じる気持ち、他者への優しさ。それこそが如何なる宗教であっても宗教たる本質ではないか。偶像崇拝を禁じているはずのキリスト教を原点に近い形で保存していたのかもしれない、それが長崎天草の潜伏キリシタンではないか、など様々な思いが去来しました。宗教も勢力となったときのエゴはキリスト教の歴史にもあるわけで、天主堂の美しさも敵わない庶民一人ひとりの想い、それが信仰そのものだと思います。お二人ともマリアと見違える美しさ、といったら怒られそうですかね(笑)

  • 宮崎誠夫

    2018年10月07日 17時37分

    歴史秘話ヒストリア天草に福岡局の庭木アナの和服姿にビックリ!ホントにナイスでした こんなに速く全国番組に出演とは 素晴らしぃです
    私はローカルで最初に拝見したときにこの人はきっとNHKの顔になれる人だなと直感したので嬉しいです 天性の才能を磨いて成長せられますように 楽しみにしています

  • ぶるちゃん

    2018年10月07日 21時12分

    こんにちは!
    今日、3歳と5歳の甥っ子と一緒に拝見しました。
    「ローマ法王は日本のキリシタンが酷い弾圧を受けていたことを知っていて、とても嘆いていたんだよ。だから1981年の来日で長崎を訪れた時は、感無量というか、どう感じたんだろうね。」と言ってみたら、「うん。」と頷きました。本を読み聞かせる時も、いつも思う事があります。人を思いやれる人間になってほしいという事です。それも、今は何となくですね。。。まだ、私も勉強中です。

    優しく、強く生きるとは難しいことですが、最後に神父さんが仰っていたことが一つの人としての在り方かもしれないと感じました。自分はなんて愚かだろうか、そんな気持ちにさせられました。成人した大人ですが、青い!そして難しい!と感じた10月7日でした。
    2人での歴史秘話ヒストリアも上手くできていたと思います!!これからも頑張って下さい。それでは、今日のところはこの辺で失礼します。お疲れ様でした。

  • 井上あさり

    2018年10月10日 15時04分

    あさひさん、こんにちは。

     熊本に転勤となり2年、異動後すぐに天草と長崎を訪れました。庭木アナは九州地区のニュースでたまに拝見します。まさか熊本出身だったとは(NHKのアナウンサーさんは熊本出身者多いですよね)。あさひさんも司会+後輩の育成でご活躍ですね。くれぐれも、鬼あさひアナにはならないでください♪
     今回の放送を拝見する前に、久しぶりに遠藤周作『切支丹の里』を本棚から取り出し読み返しました。クリスチャンの家庭で育った私には、華やかな教会堂や信徒発見とういう感動的な物語よりも、隠れ(潜伏)キリシタン関連の資料に目が行きます。立派な信徒ではありませんが、クリスチャンは少なからず『命を捨てる程の信仰を保てるか?』が生涯の命題なので・・
     番組内で隠れキリシタンの習慣的の一つである“オラショ”が取り上げられていました。キリスト教とはかけ離れた習慣ですが、神父のいない禁教下、心の中では信仰を捨てていないという誇りを保つ唯一のよりどころという捉え方をすれば誰も批判できないなと悲しくなります。まさに、映画“沈黙”の世界です。“沈黙”以外にも、遠藤周作さんの小説は考えさせられる内容がいっぱいあります。女性のあさひさんには、“女の一生”をお勧めします。キリスト教要素は強くはありませんが、禁教下の長崎のクリスチャンの正直な思いをとりあげた内容で本放送の内容がより深まると思います。
     次のテーマはノーベル医学生理学賞受賞と並ぶタイムリーな内容ですね。私は生物を受講していないのでさっぱりな分野ですが“目から鱗”の放送を楽しみにしています。