歴史秘話ヒストリア

2018年06月06日 (水)

【井上あさひ】日本地図にささげた情熱 伊能忠敬

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 今夜のヒストリアは、日本地図を作った男・伊能忠敬の秘話でした。200年前に全国を歩いて地図を作ったという話は、教科書の知識だけでも想像を絶する偉業です。憶測に頼らず実際のデータを積み重ねていく地道な作業を最後まで貫き通したその半生は、驚きに満ちていました。

 

 まず、忠敬が地図作成に強い執着を持った生まれつきの地図職人だったのではなく、56歳から地図作りを始めたというのには驚きました。ましてや、地図のためではなく地球の大きさを知りたくて始めたというのですから、さらに驚き。全国を測量し尽くすのにかかった歳月が15年以上というのも驚き。そうして出来上がった地図が、現代技術の粋である衛星写真と比べても大きな誤差が見られないというのも驚きです。

  

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 理論的には地道な測量を続ければ正確な地図ができることがわかっていたとしても、それを実践することはどんなにか難しかったでしょう。ちょっとの違いが地球規模で考えると大きな誤差につながるかもしれません。だから忠敬は、細かいことをおろそかにせず、決して油断しない。自他ともに厳格にその姿勢を崩しませんでした。

 

 もちろん高齢の忠敬1人では、すべてをやりとげることはできませんでした。常日頃からいろんな役割の人に囲まれて、支えられながらの毎日。その上、師匠が動けないと知ると、地図作りという大仕事を最後まで全うさせようと、志を同じくする優秀な弟子たちが立ち上がります。この“チーム忠敬”の結束に、私は感動しました。忠敬の地図作りは、小さな事をおろそかにせずに積み重ねていくことと、信頼できる“同志”を育て上げることで成立していたのではないでしょうか。

 

 とうとう地図の完成を見ずに亡くなってしまった忠敬でしたが、歴史上初めて正しい日本の姿を現した地図の生みの親は、間違いなく忠敬です。忠敬の生き方からは、事実をありのままに証明していくことの迫力というか“凄み”を感じます。その忠敬が、最初の測量を始めたのが56歳からだと聞くと、なんだか勇気をもらえます。忠敬のような日々の積み重ねは、ちょっと途方もなくて自信がありませんけど(笑)。

  

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歴史秘話ヒストリア

http://www4.nhk.or.jp/historia/

nod_0613-3.jpgNHKオンデマンド 歴史秘話ヒストリア 「あなたの先祖も手伝った!?伊能忠敬 究極の日本地図」
6月6日(水)22:25放送 購入期限:2018年6月20日 

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■ コメント(6)
  • 八束 磨里

    2018年06月06日 23時31分

    こんばんは。星空も好きな私にとって、伊能さんが天文学も学んでいらしたことは、かなりな驚きと感動でした。今でこそ、人工衛星からのGPS情報で、あっさり地形は分かりますけど、地上にしか『眼』のない時代に、測量と、人の足と、各地の方々の援助で、あの精巧な大日本沿海輿地全図を作り上げたことは、まさに究極のアナログ・パワーだと感じ入りました次第です。時期的に、化政文化の頃に成し遂げられた、国家レベルの文化遺産と言っても過言ではありませんね。
    かなり昔、カーナビゲーションというシステムが製品化された頃に、あるメーカーのCMのコピーというのが、『道は、星に聞く』でした。その時は、先端技術だからこそ成し得た結果を表した言葉だと思ったのですが、なかなかどうして、伊能さんは、200余年前に既に、『星に聞い』て、海岸線を著していた……。少し鳥肌が立つほど、心が動いたのは、私だけでしょうか……?

  • ぶるちゃん

    2018年06月06日 23時46分

    伊能忠敬は日本地図を作っていました。
    井上さんは放送を創作している点で共通点が非常に多かったのではないかと感じました。同士が居て、同じ目標に向かってチームとなっていますよね。これからも楽しい歴史秘話ヒストリアを作り上げてください。毎回思うのですが、井上さんの声、素敵です。大ファンです。ニュースの時は真剣な声ですが、ヒストリアの時は癒されちゃいます。
    今日の着物は明るめでしたね。髪型もお顔もお美しい。
    自分は、これから目標に向かって頑張っていかなければなりません。もうおじさんですが、伊能忠敬と毛利衛さんを少しは見習って、邁進していきたいと思います!!
    では、また来週!!

  • makowara2

    2018年06月07日 00時59分

    面白かったです。国土地理院に行った時も面白かったけど。近いんで。細かいだけでは慕われないけど、気配りも細かかったんでしょうね。自分じゃ絶対無理~と思って観てました。でも和算ってやっぱり凄かったのか、とも思いました。関孝和もいつかやってください。褒められて伸びるんでしたっけ?井上さん、とてもかわいらしい着物姿でした。自信あるときはちょっと恥じらうようですね。

  • ひろ

    2018年06月08日 20時20分

    あさひさん、こんばんは。
    今回のエピソードは大変面白かったです。
    伊能忠敬の業績は勿論知っていましたが、
    地図作りのきっかけとなる意外なエピソードは知りませんでした。
    それにしても、測量を完了するまでに17年ですか…。
    17年にも渡る測量をコツコツと続けることの根気強さに感銘を受けました。
    あさひさんも伊能忠敬に感銘を受けて、そろそろロケに行かれては如何でしょうか?(笑)
    関東地方も梅雨に入り、ジメジメとした天気が今後続きそうです。
    どうぞご自愛ください。応援しております。

  • 歴史の旅人

    2018年06月09日 11時59分

    再放送視ましたです。地球の大きさを知りたいから地図作りを始めた伊能忠敬、蝦夷の地図作りで割り出した数値が39000、ほとんどかわりなしとは、実測と宇宙からの観測での測量の正確さめさることながら、計算の凄さにびっくりです。日本の数学、和算の素晴しさには、誇らしく思いますね。。。前から不思議に思ってましたが、よく測量を各藩が許したな~と、思ってましたが、幕府の大プロジェクトだったんですね~私は、てっきり伊能忠敬が日本地図を作りたいから、幕府に大金を渡して、始めたもんだと思ってましたから、事実は、全く逆で幕府の命令だったんですね~そりじゃ各藩もメンツにかけて手伝うわけですよね。私の県はうみなしけんですから、伊能忠敬が、来てくれたかどうかは、わかりませんが、日本の至るところに伊能忠敬を手伝って協力したご先祖を、お持ちのかたが大勢いらっしゃいますでしょうね~あさひさんが書かれたチーム伊能忠敬を中心としたチームオール日本で作った地図ですからね 。。。最後の仕上げに孫を立ち会わせ、培ってきた測量技術を伝授し、地図が完成し幕府に提出したのが孫であったところも良かったですが、一番驚いたのは、北蝦夷の地図作りをしたのが間宮林蔵だったとは、伊能忠敬のところに間宮林蔵が現れたらところでは、ゾクッと、しましたよ~。。。あ~こうやって繋がってくんだなって、人も歴史も、と、だから歴史は、面白いですね❗。。来週の、弱いけど生き残った、不思議な戦国大名、楽しみにしてます。そうとうしたたかな、かつ、魅力をもった人物かな?。。最弱といっても、相手が相手ですからね、ひょっとしたらこの人は、徳川家康を散々苦しめた真田父のような智略家かも。。 追伸、負けるが勝ちって言われますが、この人はそれをじでいった人じゃないかな、生き残ったもんが勝ちの戦国ですからね

  • 井上あさり

    2018年06月11日 20時19分

    あさひさん、こんにちは。
     今回の放送で伊能忠敬が、“地球の大きさを知りたい”という疑問から地図作りに取り組んだ事が始まりとは、目から鱗でした。
     私が伊能忠敬に触れるとき時、まず注目するのが師匠である高橋至時との師弟関係です。たしか20歳近く年齢が離れていたと記憶しています。最近、職場での年齢の撤廃もしくは定年後の再雇用システムが導入され、年配の方とも接する時間が多くなりました。やはり、お互い気を使いますし、時にはストレス&忍耐を強いられる事もあります。しかし、二人にはそのような気まずさが微塵も感じられませんね。二人の謙虚さ見習いたいところですね。(現実はとても厳しいですが・・・)
     学生時代に科学史の授業は選択しましたが、どうしても西洋を中心とした議論が進むため、“200年前の日本は科学では劣等国だ”と間違えた認識をする学生も多いです。昨今、観光立国政策&ギャンブル公営化も議論はされていますが、今回の放送を通して、“日本は昔から科学立国でありこれからも科学立国でなくてはならない”と改めて認識しました。私も技術を生業とする端くれとして、伊能さんをはじめとする過去の賢人に笑われない仕事をしなくてはと、引き締まる思いで放送を楽しみました。
     来週は一転してなにか面白そうなテーマですね。生き残り術に長けた歴史上に人物はヒストリアでも取り上げられていますが、素直に楽しめそうです。