歴史秘話ヒストリア

2017年09月21日 (木)

北斎の娘・お栄と名画のミステリー

 historia1_logo.jpg葛飾応為「三曲合奏図」

 私、実は絵が好きで、休みの日には美術館などでよく絵画鑑賞をします。ゆっくり時間をかけて芸術に触れると、心が癒やされますよね。歴史上の芸術家たちの「美しいものを世の中に残したい」という思いが、時間を超えて私たちに届いていると思うとロマンを感じます。時間があれば、大阪で開催される「北斎」展にもぜひ足を運びたいと思っています。

 さて、今週のヒストリアは、北斎とその娘・お栄の秘話に迫ります。世界の巨匠、葛飾北斎に“ゴーストライター”がいたかも?と聞けば、多くの人は耳を疑うかもしれません。世界的巨匠と同じように描けた人物とは一体誰なのか?しかも、北斎の実の娘がその人だったとしたら…?

 

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 北斎の三女・お栄、絵師としての名・葛飾応為(おうい)は、美人画の名手として名をはせた女性浮世絵師です。お栄は幼い頃から絵の才能に恵まれ、北斎から直接指導も受けた、まさに“浮世絵の申し子”でした。結婚しても絵への情熱を捨てられず出戻り、北斎の絵の手伝いをしていたといわれます。得意の美人画では、印象的な「赤」色を使い、「光と影」を駆使した、北斎とは別の境地を切り開きました。

 そのお栄の「赤」や「光」、あるいは「線」が、北斎の浮世絵にもひそんでいる―近年、そうした指摘が出ていました。番組ではこの疑問を検証すべく、4K映像と最新の科学調査でお栄の痕跡を徹底検証。北斎研究の精鋭たちが父娘共作の実像を解き明かし、その真相に迫ります。

 

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天井絵「八方睨み(はっぽうにらみ)鳳凰図」岩松院 蔵

 

 北斎が晩年、お栄とともにひんぱんに訪れたのが信州・小布施。二人はこの地で多くの絵を描きます。80を過ぎてなお創作意欲さかんな北斎とともに、お栄が挑んだのは“巨大天井絵”の制作でした。

 私も小布施におもむき、北斎とお栄の足跡をたどりました。人々が魅力的で食べ物も美味しく、自然に囲まれながら描きたいものを描くことができる。この場所には、そういう癒やしがあったのでは…と感じました。生きがいのため晩年まで絵に打ち込む北斎、そんな父親と志を同じくするお栄、天才父娘の深い絆で結ばれた姿を目のあたりにした、そんな気が今もしています。

 お栄を知れば、「葛飾北斎」はもっと面白くなる!番組をご覧いただければ、北斎の絵などを鑑賞するとき、ちょっと他の人と違う視点で見られるかもしれませんね。

 

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歴史秘話ヒストリア

「おんなは赤で輝く 北斎の娘・お栄と名画のミステリー」

http://www4.nhk.or.jp/historia/

 

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■ コメント(9)
  • 匿名

    2017年09月21日 23時29分

    お美しい・・・
    あさひさんは何を思い佇んでいるのでしょうか・・・
    北斎親子に描いてもらいたい。

  • 八束 磨里

    2017年09月22日 21時20分

    こんばんは。私は応為さんのこと、ほとんど知らなかったので、なかなか驚きでした。光の描き方と使い方は、本当に見事ですね。あとはあの……、赤の妖艶さ。女の艶やかさは、やっぱり女が描く方がドラマチックですわね(*^^*)。一方で彼女は、絵を描きながらも、心に情熱をしまって、生きていたのかも……と、女心を感じてうるる、最後の吉原を描いた、見事な光と影の絵の中、やっと入れた彼女の名前に、それまで北斎の名前しか入れられず、描きながら忍んでいた気持ちを感じてまたうるる(/_;)でした。観に行きたいものがまた増えましたね。

  • ぶるちゃん

    2017年09月22日 22時03分

    今回も拝見致しました。
    とても素敵でした。絵、北斎と応為の人間ドラマ、あさひさん、どれも本当に素敵でした。
    影があるから光があるとおっしゃっていましたね!
    光もあるが影もある。影や闇の存在が光を美しく際立たせるものです。人生もそうですね。人に頑張れと言える程の者ではないですが、あさひさん!頑張って輝いてください!
    応為の絵は光と影を表現していて、本当にレンブラントの様でした。いや、個人的には上回っていたようにも見えました。日本人だから親しみやすいのかもしれないですね。
    今度は浅井長政ですね。魔王信長の義理の兄弟が、婚姻同盟を破棄した理由!知りたいです!ちっちゃなリンゴ??楽しみにしてます(^^)
    では、あさひさん、お身体に気をつけて!
    苦しい影も楽しい光を演出するものかもしれない。苦しい時もあると思いますが、前向きにいきましょう!!

  • makowara2

    2017年09月23日 01時04分

    襦袢の美、謂わば裏地ですよね。北斎の影…しかし、色鮮やかで光陰を巧みに用いる…光に溢れた場にいるはずの遊女が抱えたであろう闇…春画は凄絶な美…女性を男性の立場からのみ観るべきではない、とは思います。お栄の絵には川は両岸からみてこその…を示唆するような…番組中には言えるわけもない、一人の女性としての正直な感想を伺って見たかったです。傑作でした。

  • 四国犬

    2017年09月23日 12時36分

    井上あさひ様

    ヒストリアのお栄の回拝見しました。
    北斎も舌を巻く程のお栄のいろいろな調査分析、文献、大変良かったです。
    北斎の絵と同じくお栄の絵も生きてる感じがします。
    三曲合奏図はお箏の絵など指先の弦が反っていて弾けるような臨場感に近いものさえもあり、
    夜桜美人図は何度見てもじんわり来ます。
    お栄の数々の絵から感じましたが、お栄は「光」に成りたかったのだと思います、輝く天井絵の八方睨み鳳凰図は圧巻です。
    また、今回はあさひさんのロケパートが満載でしたの大満足です、
    お土産屋さんで「栗栗栗」ってありましたが、あさひさんは目がクリクリですよ♪
    それではまたコメント投稿します。

  • ひろ

    2017年09月23日 17時42分

    あさひさん、こんにちは。
    もし、あの時代にSNSが存在していたなら、北斎の没後、
    「北斎の娘・応為」として売れっ子浮世絵師になっていたのでしょうか。
    それとも、そのような売り込み方は嫌ったでしょうか。
    ・・・放送後、その様なことをふと考えました。
    それにしても、あさひさんのお写真が応為の描く「美人画」に思えます。

  • 井上あさり

    2017年10月02日 12時48分

    あさひさん、こんにちは

    お栄さん、絵以外はさっぱり駄目。やはりお父さんとそっくりの性格だったんですんね。女優さんの演技も楽しかったです。北斎とは違う、女性独自の観点で自らの美意識を追及&確立していった。キャリアウーマンとしての先駆者ですが、やはり当時は正等に評価されていなかったのでのが悲しいですね。
    ところで 、今回のタイトル”おんなは赤で輝く”いいですね。あさひさんは、夜9時のニュースを担当されていた時から、よく赤色のお召し物着られていましたよね。輝いていますよ!

  • ひよこ

    2017年10月07日 09時48分

    あさひさん、こんにちは。
    小布施町でのリポートご苦労様でした。
    北斎の相棒とは、お栄だったんですね。
    自分が描いた作品にもかかわらず、北斎の作品にしなくてはならない現実。葛藤もあったんではないかと思います。

  • 浅井晴夫

    2017年10月10日 11時49分

    北斎の画業に娘のお栄が協力していたことを知りました。「北斎の娘・お栄と
    名画のミステリー」を全部見ることが出来ず残念に思っております。その後に「呟」を見ました。そこで、お栄のヒストリーと画業などを、この二つの番組と関連づけた再放送のようなことが出来ないでしょうか?