2019年06月21日 (金)
22日は山沿いでは雨や雷雨 23日は南部中心に雨
大気の状態が非常に不安定になっています。21日夕方には奈良県で、1時間に30ミリ以上の激しい雨の降ったところがありました。21日午後7時ごろは兵庫県に広く雨雲がかかり局地的に発達しています。近畿地方ではあと2~3時間は局地的に雷を伴って、非常に激しい雨の降るおそれがあります。低地の浸水や河川の増水に警戒してください。
きょう21日に大気の状態が不安定になったのは、上空に流れこんだ寒気の影響です。あす22日は徐々に近畿地方から抜けていく見込みです。
それでも山沿いでは、あすも雨雲がわいて、発達するところもあるでしょう。あすは、雨は山沿いが中心で、平地は降ってもぱらぱらくらいでしょう。きょうほど大規模な雨にはならない見込みです。
きのう20日までの予想よりは、梅雨前線が南に停滞する見込みです。このため、あすは梅雨前線の直接の影響はなさそうです。あさって23日は近畿南部を中心に影響を受けて、雨が降るでしょう。
近畿地方は、きょうで平年よりも梅雨入りが2週間遅れになりました。梅雨前線は太平洋高気圧とオホーツク海高気圧の間にでき、2つの勢力が均衡することによって、前線が停滞します。季節とともに太平洋高気圧が強まると、前線が北に押し上げられて、本州で梅雨が本格化する一方、沖縄や奄美地方では梅雨が明けます。ところが、ことしは太平洋高気圧の発達が遅れているんです。このため、なかなか近畿地方で梅雨入りしないんです。その太平洋高気圧が強まるのは、来週中頃になりそうです。これによって、梅雨前線も押し上げられてきそうです。
※予報は21日午後7時現在のものです
気象予報士 坂下 恵理(さかした えり)