えぇトコ

2017年04月22日 (土)

これぞ本物!スゴイ技 ~兵庫・北播磨~

eetoko170422_02_main.jpg

  今回の旅は兵庫県のほぼ中央に位置する北播磨.

浄土寺の国宝・阿弥陀三尊像、金物の町三木で江戸時代から作り続けられてきた肥後守、多可町の凍りこんにゃく、日常生活でも重宝されている吉川町の美吉籠、全国生産の7割を占めている播州そろばん、800年の間、人々に実りをもたらしてきた石垣棚田。

北播磨の本物の技を存分に紹介します。

旅人:藤岡弘、さん & 松居直美さん

 

旅した場所♪

HPkitaharimatizu.jpg

 

 

①阿弥陀三尊像

eetoko170422_01_jyoudoji.jpg

 鎌倉時代に作られた、稀代の仏師、快慶の魂が込められた仏像。 

お堂は、窓の向きや大きさ、床や天井に反射する光の角度、柱や梁の色や組み方により、仏像が一番美しく浮かび上がるよう様々な工夫が施されています。

【阿弥陀三尊像が見られる場所】

浄土寺 住所:〒641-0062 兵庫県小野市浄谷町2094 電話:0794‐62‐4318

 

②肥後守

eetoko170422_02_higonokami.jpg

 江戸時代から大工道具で栄えた金物の町、三木で生まれた肥後守は、戦後、子供の鉛筆削りとして全国に普及した折り畳みナイフ。今でも変わらぬ手仕事で、伝統を守り作られています。子供達は肥後守を使うことで、知恵や勇気、集中力を身につけていきます。シンプルで壊れにくい肥後守、便利で使いやすいナイフです。

【肥後守が買える場所】

道の駅みき 住所:〒673−0433 兵庫県三木市福井2426  電話:0794−86−9500

③凍りこんにゃく

eetoko170422_03_koorikonnnyaku.jpg 丹治という里で江戸時代から赤ちゃんの肌洗いとしても使われ、今も肌の健やかさを保つスポンジとして作られている凍りこんにゃく。食用のものも作られています。後継者と共に地元の人たちが手間暇を掛け、昔ながらのやり方で伝統を守っています。

 

④美吉籠

eetoko170422_04_miyoshikago.jpg 神戸の町中から40分ほどで来られる吉川町の有安という集落でつくられているのが、美吉籠。昔から、農作業や台所用品などとして重宝されてきました。その美しさから宮内庁の御用達にもなっています。職人の熟練の技により、1本の竹から、極限まで細く薄い竹ひごを作り、美しい籠へと編み上げていきます。

⑤そろばん

eetoko170422_05_soroban 400年変わらず作り続けられ、全国生産の7割を占める播州そろばん。小野が誇る伝統です。そろばん一筋60年以上の職人さんが作るそろばんは、玉がピタッと止まって落ちてきません。機械にはできない緻密な手仕事、使う物の腕が一段上がると言われています。職人さんは後継者を得た今でも、決して慢心せず、技と思いを注ぎこみ、誇り高き本物を作り続けます。

 

⑥石垣棚田

eetoko170422_06_isarigami.jpg 多可町の岩座神という集落。見事な石垣の棚田が目をひきます。急斜面に作られた棚田は、少しでも耕地面積を広くする為に、地面から上に行くにしたがって緩やかに弧を描いています。まさに先人の知恵。石垣は棚田を支えるだけではありません。地元で昔から飲まれている石垣茶も栽培されています。優しく懐かしい、故郷の味も石垣から生まれています。

 

担当日記

皆さんの故郷には、自慢できる「本物」がありますか?その地の風土や歴史が生みだした、他にはない伝統の品物。「ホントにいいものです」「胸を張れます」「大好きです」、今回訪れた北播磨で出会った皆さんが口にされた言葉は、自慢できる「本物」が身近にあるからこそ。

 

肥後守、播州そろばん、凍りこんにゃく、美吉籠。

1300年前からの文化が息づく播磨国で作り出される逸品は、日本が世界に誇れるものばかりでした。匠の手仕事が大好きな私は、職人さんの仕事場に何度もおじゃまして根掘り葉掘りお話を伺ってしまい、ご迷惑をおかけしたことと思います。そんな下見の時から撮影に至るまでご協力いただいた匠の皆さんに共通することがあります。それは、「話をしながらも手は休めない」ということ。人としゃべりながらも、狂いなく確かなものを生み続けれらるというのは、技がそれだけ身について日常の一部にまでなっていることの証なのだろうと思います。

 

そんな匠の世界が大好きなのは、今回の旅人、藤岡弘、さんと松居直美さんも同じ。職人さんの手先を食い入るように見つめては「スゴイ!」「見事!」と感嘆されていました。本物を作り続けていれば、その真価は必ず伝わる。今回の旅で改めてそのことを感じました。

三木市でただ一軒しか作っていない肥後守は、ヨーロッパで万能ナイフとして人気なんだそうです。

小野市が誇る播州そろばん、この道60年の宮本さんが仕上げる品を使うと腕が一段上がると評判です。

吉川町で戸田さんが拵える美吉籠は、その実用性と美しさから全国の名だたる蕎麦屋さんで使われています。

そんな伝統の品物は、廃れることなく確かに受け継がれ、町の元気の源となっています。

肥後守やそろばんは、小学校の授業で使われ、子供たちの成長を支えています。凍りこんにゃくは、25歳の若き後継者がその魅力をインターネットで発信しています。岩座神集落の石垣の棚田は800年間ビクともせずに米を作り続け、その景観で全国から人を呼び寄せています。

 

本物は細部がすごい!竹籠の狂いなき編み目やそろばんのきれいに揃った玉は、どれだけ見ていても飽きることがありません。

本物は音がすごい!刃物を打つ槌のリズミカルな音、竹を割る胸をすくような音、匠が奏でる見事な調べは耳に心地よく響きます。

北播磨では、今回ご紹介できなかったものも含めて「本物」が今日も生み出され、町の元気を作っています。いいモノを生む地でいいモノに触れ、いい気持になる。そんな旅もまた旅です。匠が魂込めた「本物」は、旅の大事な思い出に必ずなってくれるはずです。

 

担当 吉村

 

「えぇトコ」番組ホームページはこちら

次回もお楽しみに!