2015年11月

2015年11月07日 (土)

連載 装飾チーフに聞く「あさが来た」小道具の魅力 その1

あさが来た


 連続テレビ小説「あさが来た」の魅力の一つに、細やかに作り込まれた「小道具」の魅力があります。リアリティを持って作り込まれた時代を映し出す「小道具」に着目して、装飾チーフの柚木さんにお話を聞きました。きょうから2日間の連載でお伝えします。1日目は、「両替商の小道具」についてです。

 

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ドラマのために作られた銀貨幣

 

■リアリティとフィーリング

 

 これまでさまざまな時代劇の小道具を扱ってきましたが、ここまで本格的な両替商のセットは初めてでした。しかも時代劇というと江戸中心の物語が多かったので、使うのはほとんど金貨ばかり。大阪では銀貨幣を中心に使っていたので、銀貨については今回のドラマのために新たにあつらえる必要がありました。細長いものを長銀と言いますが、実存する長銀を購入してきて、型起こししたものを大量につくりました。重さもリアルなものになるように鉛を仕込むなど工夫して、形も重さも当時と同じ物を再現しています。

 

 大福帳についても、内部まで細かく書き込まれた帳面はこれまでの時代劇にはありませんでしたので、実在の大福帳を写しとったものを貼り合わせるなどして「あさが来た」のために作りました。

 

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実際にはかることができる天秤

 

 もう一つ、両替商になくてはならないものの一つに「天秤ばかり」があります。こちらも、いろいろな手持ちの在庫の中でも特に実際にはかれるようにバランスのとれているものを選びに選んで持ってきました。たしか裏に幕末頃の年号が書いていましたので、ひょっとしたら当時実際に使われていたものかも知れません。

 

 しかし、ドラマでは両替商の仕事のお芝居は少なく、これらの小道具がクローズアップされたり、画面で報われるということはなかなかありません。それでも、もったいないようですけど、可能な限りリアルな物はとことんリアルに作る。千両箱や、お店の判子、その判子を入れる箱など、作り込んだものにはリアリティがあります。

 

 一方で、上流町人の暮らしぶり表現する小道具は、キャラクターや家柄を反映させて多少オーバーに装飾します。例えば、見栄っ張りな山王寺屋の室内には、蒔絵をあしらった物を中心とした派手な調度品を多用しています。そこはフィーリング。本物でなくても、それらしく見えれば良いという部分です。

 

 このように「装飾」は、ドラマの中でのフィクションの部分と、できるところはなるべくリアルにしようという部分を織り交ぜながら、映像イメージの一端を担っております。

 

第2弾は、あす8日の10時に公開します。

 

連続テレビ小説「あさが来た」

http://nhk.jp/asagakita

投稿者:広報担当 | 投稿時間:10:00 | カテゴリ:あさが来た | コメント(5)

■コメント
  • 今週も毎日楽しませて頂きました。
    お姉ちゃんに子供が産まれたときにあさちゃん達夫婦が「かぁいらしいやろなぁ」って言い合ってるのには、2人の方が可愛いわ!って心の中で突っ込みました(笑)。
    昨日なんかは、あさちゃんのいじらしさに思わず泣いてしまいました。
    登場人物ひとりひとりがとても魅力的で、朝から楽しくて元気になれるドラマを有難うございます。ここ最近の朝ドラで1番好きです!
    長期間に及ぶお仕事で大変だと思いますが、出演者の皆様、スタッフの皆様共にお身体に気を付けて頑張って下さい。

    投稿日時:2015年11月07日 10時39分 | たまご

  • 毎日楽しみに拝見しています。
    時代考証が緻密だなと毎回感心しております、両替の道具もそうですが、今週は通りのお店に「丹重」を見つけて思わずはっと叫びました。一回だけの遊び心かと思ったら土曜の放送では五代とあさのやりとりが丹重のお店の前で行われておりとても興奮しました。
    明治初旬の京都でも鉄道会社の動きがあると五代も述べておりましたが、しっかり当時の事情を調べて丁寧に作られていることを感じます。
    はんなりな大阪弁もむかし曾祖母が話していたことばでとても耳になじみ心がほっとします。
    最近は大阪弁というと汚いイメージで語られますが、上品で柔らかい昔ながらの大阪弁をわたしは誇りに思います。
    これからもどんな仕掛けがあるのか楽しみにしています。

    投稿日時:2015年11月08日 00時20分 | やんごとなき

  • 毎朝、BSで7:45から見てその後8時から見て、引き続き「あさいち」での朝ドラ受けを見るというのが習慣になってしまうほどになってしまいました。登場人物それぞれの人生が、時代背景では、そうだったんだろうなと納得し共感できます。そんな中で、新次郎さんだけは想定外で、いつもぶっとばされています。先日、雨の中をあさちゃんを探しに行き、片手はあさちゃんの肩に置き、もう片方の手だけで和傘をバッと開いたときのカッコ良さと言ったら、もう歌舞伎役者さんみたいでした。あの色気のある身のこなし、商売人にはやはり向いてないのでしょうね。あさちゃん、がんばれ。

    投稿日時:2015年11月08日 15時38分 | きょうこ

  • お伺いしたいことがあります。加野屋の取り付け騒ぎシーンで、銀との交換で使われた手形が写っていましたが、あれも実在のものを基に作ったのでしょうか?

    投稿日時:2015年11月09日 08時50分 | maurunamu1

  • maurunamu1 様
    いつもご覧いただき、ありがとうございます。制作に確認しました。当時の資料を参考に作ったという事です。これからも宜しくお願い申し上げます。

    投稿日時:2015年11月10日 18時42分 | スタッフ

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