NHK沖縄放送局では、もう二度と戦争を繰り返すことがないよう、
沖縄が体験した悲惨な沖縄戦の真実を語り継いでいくために様々な企画に取り組みました。

沖縄の戦70年語り継ぐ未来へ

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沖縄戦の絵

一銭五厘の命 【伊波盛光】

伊波さんが、防衛隊員だった父親から聞かされた話を中心に描いた絵。父親は石川岳の日本軍陣営に荷馬車で武器などを運ぶ部隊に所属していた。昭和20年1月ごろ、荷馬車がぬかるみにはまり、馬車を押す作業員の1人が足をとられて転倒、車輪にひかれて亡くなった。絵の中央の眼鏡をかけた日本兵の隊長が道の脇に埋葬するよう部下に命じ、遺体に土がかけられた。「ちぇっ、一銭五厘、損した」。隊長はそう吐き捨てたという。一銭五厘とは、当時召集令状や死亡通知を郵送するために必要な切手代。父親は酒を飲むと必ず家族にこの話をしては『人間の値段はそんなにも安いのか』と泣いたという。戦時中、伊波さんの家には毎日のように荷馬車部隊が休憩に訪れ、日本兵は伊波さんを抱き上げてかわいがってくれた。「ひょっとして、かわいがってくれたのはあの隊長だったのかもしれない」。そう考えると、「余計なことを後世に伝えるな」とにらまれている気がして、隊長の目を描き込むことができなかった。伊波さん『私にとってこの出来事は日本軍が人の命をどのように考えていたのかを象徴するもの。描くことで戦争の悲惨さを伝えたい』

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