これまでの放送

けんコン!

2016年11月15日(火)

医療の未来! “ロボットリハビリ”最前線!

 脳卒中やけがの後遺症で手や足が不自由になった人たちのリハビリにロボットを活用する医療機関が増えて
います。機能回復効果が高く、患者のやる気を引き出す効果も期待される“ロボットリハビリ”。最前線を取材
してきました。

日本でも珍しいロボットリハビリ外来

 佐賀大学医学部附属病院は、おととし10月にロボットリハビリ
外来を開設しました。国内外で開発された9種類のロボットを使い、
手や足がマヒした患者のリハビリを行っています。ロボットの使用料
は病院が負担。治療に取り組みながら、“ロボットリハビリ”の効果も
研究しています。ロボットリハビリ外来のリーダーである浅見豊子
診療教授は「ロボットは同じ動作をエラーなく、疲れ知らずで、何回
もできるところがトレーニングの道具として最適」と言います。

脳出血の後遺症に悩む50代男性の治療例

 中島義彦さん(51)は、去年の春、脳出血で倒れ、左半身にマヒ
が残りました。今年の始めからこの病院で治療を受けています。
中島さんが使うのは脚に装着するタイプのロボット。人は歩こうと
する時、脳から脚の筋肉へ電気信号を送ります。しかし、マヒした
脚は、その信号をうまく受け取れません。そこで脚に特別なセンサー
を取り付けます。センサーが信号をキャッチして、ロボットを動かし
脚の動きを補助します。こうして歩行動作を繰り返すと、脳が歩く
ことを学習して、マヒする前のように、脚を動かすことができるよう
になると期待されます。
 実際の歩行訓練は、理学療法士も加わって行います。中島さんの
場合は、左足の歩幅が狭くなっているので理学療法士が歩幅を広げる
アシストをしました。また、転倒防止用のベルトで体を安定させて
いるので、転ぶ心配がなく訓練に集中できます。中島さんは、今年
1月には10メートルを歩くのに80秒かかりました。でも今では、
20秒を切って歩くことができます。

ロボットを使い分けて患者にあわせたリハビリ治療を提供

 自由に歩き回りながら歩行訓練できるタイプのロボットもあり
ます。脚の付け根にセンサーを装着し、歩く速さや歩幅などを計測。
そのデータをもとに、よりスムーズに歩けるようにロボットの動きを
プログラムして、リハビリに使用するのです。足を前に上げる角度や
足を前へ出すタイミングなど、その人の状態にあったサポートが
受けられます。
 そして、映像と音で歩き方をチェックできるロボットもあります。
モーターが股関節やヒザの動きを助け歩行訓練するタイプのロボット
ですが、正面に置かれた大型モニターで自分の歩く姿をチェック
でき、姿勢良く訓練できます。さらに、バランス良く着地できると、
きれいな音が鳴って知らせてくれます。
 他にも腕のリハビリ用のロボットもあり、この病院では患者の症状
にあわせて使い分けています。リハビリ用ロボットの充実は、
患者さんたちの気持ちを前向きにしています。