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2019年2月2日(土)

子どもを笑顔にするスケートリンク 北海道厚真町

* 動画はこちら

新井
「去年(2018年)9月に北海道を襲った地震から、今月(2月)で5か月となります。」

小郷
「今も倒壊した家屋などが残る中、震度7を観測した厚真町では、スケートリンクがオープンしました。
地震後初めて迎える冬。
少しずつ日常を取り戻す、子どもたちの姿を追いました。」

北海道 地震から5か月 頑張れ!厚真っ子

リポート:腹巻尚幸(札幌局)

夜のアイスリンクを滑る子どもたち。
「厚真スピードスケート少年団」です。
この時期、毎週のように開かれる大会に向けて、小学2年生から中学3年生までの6人が練習に励んでいます。

子ども
「とても楽しいです。」

「すごい速い選手になって、オリンピックに出てみたいです。」

練習は、平日の午後5時半から7時半まで。
夜の気温は氷点下15度になることもあります。

今も町の至る所に、地震の爪痕が残る厚真町。
避難生活が長引き、いまだに練習に復帰できていない子どもたちもいます。
スケートリンクも被害を受けました。
氷を張る場所に、へこみができてしまったのです。

スケートチーム監督 長橋政徳さん
「一番大きく(リンクが)へこんだ、うねった場所はこの辺りです。」

35年間チームを指導してきた、長橋政徳さんです。
ふだんどおりに練習ができる環境をなんとか整えようと、町の人とリンクの復旧を目指しました。

スケートチーム監督 長橋政徳さん
「やっぱり心がめげてしまうと何もできないので。
少しでも忘れる、普通になっていくことを前提で練習を再開して、子どもたちにはあまり(地震のことに)触れないで、“とにかく頑張ろう”って。」

例年より時間をかけて氷を張ることで、安全に練習できる状態にすることができました。
スケートチームのメンバー、小学4年生の大捕瑚々奈(おおとり・ここな)ちゃんです。
スケートを始めてまだ2年目ですが、去年は大会で入賞するなど、めざましい活躍をしました。

小学4年生 大捕瑚々奈ちゃん
「金メダルがほしいです。」

地震のことはあまり口にしたがらないという瑚々奈ちゃん。
時々、家族と離れることを嫌がるといいます。

父 大捕雅寿さん
「(家族と)離れている時に、何かあったらどうしようというのがあるみたいで。
そういう時に、まだ引きずっているところがあるのかなと思う時はあります。」

そんな瑚々奈ちゃんの不安がやわらぐのが、町の人々の思いが詰まった、このスケートリンクです。
友達と一緒にスケートに打ち込める場所。
ここで一生懸命練習して、いつかみんなを喜ばせる滑りをしたいと考えるようになりました。

大捕瑚々奈ちゃん
「町の人や、リンクを作ってくれた人に感謝したいなって。
自分も頑張っているから、被災された人にも頑張ってもらいたい。」

被災した地域による競技会を翌日に控えたこの日。
長橋さんは練習の後、メンバーを集めました。

スケートチーム監督 長橋政徳さん
「あすは(被災した)むかわ町での大会です。
しっかり練習した成果を出せるように。
自己ベスト!」

「逆境にあるからこそ、力を発揮してほしい」。
そう背中を押しました。

大会当日。
瑚々奈ちゃんは、小学4年生女子の部に出場します。
スタートからトップに躍り出た瑚々奈ちゃん。

スケートチーム監督 長橋政徳さん
「瑚々奈ー!いけー!」

地域の人たちが集うスケートリンク。
待ち望んだ、いつもの冬の光景です。

大捕瑚々奈ちゃん
「(滑れて)うれしい気持ちもあったし、良かったなという感じもありました。」

スケートチーム監督 長橋政徳さん
「今この大変な時を乗り越えられましたので、乗り越えられたっていう気持ちを後に生かして、頑張ってほしい。」

小郷
「瑚々奈ちゃん、見事1位だったんです。
被災して練習も思うようにできなかった中で、念願の金メダルを獲得できたということで本当によかったですね。」

新井
「地域に愛されてきたスケートリンクで、子どもたちの笑顔が見られる。
地域に暮らす皆さんにとって大きな励みになりますよね。」

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