これまでの放送

2019年1月7日(月)

新春インタビュー “モノづくり”飛躍の秘訣は

高瀬
「『新春インタビュー』。
今日(7日)は、ヒット商品を生み出している、家電ベンチャーの先駆け、八木啓太社長です。」

和久田
「今、日本の大手家電メーカーは、海外メーカーの勢いに押され、苦戦が続いています。
日本のものづくりが、再び脚光を集めるための秘策を伺ってきました。」

“共感”を呼ぶ家電とは

八木啓太さん、35歳です。
開発と設計に特化した「家電メーカー」として注目されています。

八木さんが、最初に開発した製品はこちら。
一見普通のデスクスタンドですが、使用しているのは、目の疲れの原因とされるブルーライトを大幅に抑えた特殊なLED。
照明は明るければいい、という発想ではなく、体に優しくありたい、という考えから生み出されました。

こちらは、置くだけの充電器。
世界に先駆けて開発されました。
コードだらけの無機質なオフィスや家庭で、少しでもストレスを減らしたい。そんな思いが木目のデザインに込められています。

八木さんの製品に貫ぬかれているのは、「社会との共感」です。

和久田
「家電における共感とは、どういうことなのでしょう?」

ビーサイズ株式会社 八木啓太さん
「こういうものを我々が作ったので、どう共感してくれますか?ということではなく、逆に我々が顧客の気持ちに共感しにいくことがすごく大事なんじゃないかなと思っています。
ユーザーが実は潜在的には思っているんだけど、うまく言語化できないようなニーズや欲求を、顧客側の本当の気持ちに立って作ることが真の共感を生むのかなと思っているので、それに日々チャレンジしています。」

リスクをとれる小さなメーカー

八木さんは大学卒業後、大手メーカーで医療機器の設計を担当していました。
入社3年目の時、もっと人々の“思い”をかなえるモノづくりに挑戦したいと、会社を辞め、たった1人で起業しました。

今は15人の社員とともに製品開発に取り組んでいます。

和久田
「世の中にない価値を作るのは、小さなメーカーの方が向いている?」

ビーサイズ株式会社 八木啓太さん
「リスクのある斬新な製品を世の中に提案していくには、適した組織体だと思います。
分厚い企画書を作って、何度もりん議を通して、1度通ると変更がきかないということはない。
“本当に使ってほしいと思うか”ということを突き詰めて作っていくことがスピーディーにできるのは、多様化の時代に合っているのかなと思います。」

“社会の課題”に挑みたい

その八木さん、今取り組んでいるのが、“社会の課題”を解決につなげる製品の開発です。
これはAI機能を搭載した子どもの見守り端末です。

通常、保護者が子どもの居場所を確認するには、その都度、子どもに持たせた端末の位置を検索する必要があります。
しかし、下校途中に公園に寄るなど道草していても、保護者が検索しなければ、どこにいるのかはわかりません。

こちらは、八木さんの開発した見守りです。
AIが子どもの居場所をその都度把握して、自動的に連絡を入れます。
今年中には、寄り道をしたりすると、注意を促してくれるサービスも始まります。

「保護者の気持ち」に応えた新しい見守りサービス。
世界初の製品です。

ビーサイズ株式会社 八木啓太さん
「親も安心して子どもたちも送り出すことができるような、地域社会、家庭の安心を実現したい。
社会の問題をひとつひとつ解決していこうというのが、我々のミッションになっています。
たくさんの人の切実な困りごとを解決しようと。」

“発想力”の源泉は暮らしの中に!

八木さんは、これからの家電は、AI機能を生かし、「安心」「癒やし」「おいしさ」など、数値では表せない、心に訴えるモノづくりが鍵になると考えています。
そして、そこで不可欠になるのが、「発想する力」だといいます。

ビーサイズ株式会社 八木啓太さん
「生活していく中で、本当に忙しくて心を失ってしまったり、もっと人間らしく楽しく喜びたいと思うこと、そういう何かきっかけだったりヒントみたいなものを、しっかりアンテナ張っていると気づけることがある。」

和久田
「切実なところに手を差し伸べる。」

ビーサイズ株式会社 八木啓太さん
「非常にささいな、生活の気配まで先回りして提案する。
感性を研ぎ澄ませて、そういった製品・サービスを作っていくんだ。」

日本のモノづくり 国際競争に勝つには

柔軟な発想を生み出すため、オフィスのレイアウトにも工夫がありました。

ビーサイズ株式会社 八木啓太さん
「奥の島は、AIロボットの端末を開発するチームです。
こちらの島は、ソフトウェアの開発、AIの脳みその部分を開発するチームになります。」

和久田
「八木さんの席は?」

ビーサイズ株式会社 八木啓太さん
「私の席は真ん中になります。
メンバーとすぐ会話するための1等地、真ん中で仕事しています。」

社員のアイディアは、すぐに形にするため、AIのプログラミングと端末の開発は、全て自前で行っています。
そのために、若手のプログラマーを育てることにも力を注いでいます。
八木さんは、自分たちの姿勢が、家電業界だけでなく、日本のモノづくりに変革を起こすきっかけになればと考えています。

ビーサイズ株式会社 八木啓太さん
「スペック競争、単純なモノだけでは、なかなか新興国に勝てないし、成り立たないことが、残念ながら証明されてしまった十年だったかなと思います。」

和久田
「日本のメーカーがこの先も世界で、モノづくりの中で生き残っていくためには何が必要ですか?」

ビーサイズ株式会社 八木啓太さん
「新しいモノづくりのあり方、メーカーのあり方が、ますます問われていく時代だなと思っています。
ものを起点として新しい人生観が生まれたり、幸せになる生活提案をしっかりしていけるようなサービスを作っていきたい。」

日本のモノづくりのこれから

高瀬
「ふわっとしたニーズをしっかりつかみとって、それを形あるものにして売っていかないといけない。
モノづくりは、これから大変ですね。」

和久田
「八木さんは、まさに使ったあとにどう感じるか、どんな気持ちになるかを重視して作っていて、これからはその気持ちをいかに繊細にくみ取るか。
そして、最先端の技術をどう活用するか、想像力が問われる時代になりそうですね。」

Page Top