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2018年12月19日(水)

名作ゲームから次世代のヒントを

和久田
「もうすぐ、クリスマス。
多くの子どもたちが大好きだと思います。
ゲームの話題です。」

世界のゲーム市場の今昔

世界のゲーム市場を、けん引してきた日本のゲーム。
その強みは、独自のストーリー性や世界観です。
細かいキャラクター設定や、小説のように展開する物語が多くのプレーヤーをひきつけてきました。


しかし、世界の市場規模が推計15兆円あまりまで成長する中、存在感を増しているのは海外のゲームメーカーです。
巨額の資本を投入し、迫力ある映像でプレーヤーをひきつけ、売り上げを伸ばし続けています。

こうした中、日本の名作ゲームから、未来のゲーム作りのヒントを探ろうという動きが始まっています。

時代を代表するゲーム機

和久田
「スタジオには、この30年あまりの時代を代表するゲーム機をそろえました。」

高瀬
「だいたい、この辺りまで私もやりました。」


和久田
「私も同じくらいです。
よく遊んだのも覚えているのですが、私のうちのゲーム機はコードの接続が悪くて、近くを通ると電源が勝手に落ちてしまうので、兄がゲームをしているときは絶対に動かないでと怒られていました。」

高瀬
「みんな経験しますよね、それ。
突然電源が切れて絶望的になったりしました。」


和久田
「いろいろな思い出がありますよね。
こうしたゲーム機は、どれも世界的に普及しましたが、もちろんそれを後押ししたのは、日本のクリエーターたちが作った、数々の名作ゲームです。」

高瀬
「そうした日本を代表するゲームには、開発者たちが緻密な設定を考え抜き、実現したい世界観がありました。」

ポケモンの世界観『ひと夏の冒険』

報告:村堀等(社会部)

世界中で愛されている日本のゲームと言えば…。

ブラジル人観光客
「『ポケモン』は友だちみんなやってるよ。
世界中で大人気さ。」

イタリア人女性
「『ポケモン』のキャラクターとストーリー性が好き。」

平成8年に誕生した「ポケットモンスター」。


ポケモンと呼ばれる生きものを捕まえて対戦、成長させていくゲームです。
このゲームを開発した1人、石原恒和さんです。
自分たちが子ども時代に野山で遊んだ体験を、ポケモンの世界で実現することに一貫してこだわったといいます。

『ポケモン』の開発者 石原恒和さん
「遊びの中で昆虫採集をしたり、魚釣りをしたり、植物を育てたり、そういった事の中で得られた体験が一番大もとにあって。」


テレビ初公開、開発初期の資料です。
当時のタイトルは「カプセルモンスター」でした。

  

捕まえてワクワクするような、親しみやすいキャラクターをたくさんデザイン。
その数は151にも及びました。
さらに、そのポケモンをカプセルを使って、集められるようにしました。
ゲームの中で、虫取りを再現したのです。
そして、虫を集めれば、友だちと交換したくなるもの。
それをゲーム上で実現することにこだわり、ポケモンを交換できるシステムを6年がかりで開発しました。


一昨年(2016年)には、ポケモンGOが大ヒット。
開発当初から変わらない世界観が、人々を魅了し続けているのです。

『ポケモン』の開発者 石原恒和さん
「子どもの足と自転車でできる、ひと夏の冒険みたいな世界設定。
それはずっと一貫して変わらないアイデアや作り方です。」

往年の名作の開発資料

日本のゲームの強みである、ストーリー性や世界観。
それを次の時代に伝えようとする動きも出てきています。
先月(11月)、都内の大学で開かれた、レトロゲームの展示会です。
パックマンやマッピーといった往年の名作の開発資料が、初めて公開されました。

ゲームファン
「すごいテンションあがります。」

ゲームファン
「どこにもないような世界やキャラクターをイメージして、それを魅力的にする力が優れている。」

展示会を企画した、兵藤岳史さんです。
大手ゲームメーカーで、長年ゲームを開発してきました。
自分たちが培ってきたゲーム作りへの情熱やこだわりを、若い世代にも引き継ぎたいと企画しました。

バンダイナムコスタジオ 兵藤岳史さん
「当時作っているのは古い時代なので、チームの人数も少ない中で、しかも限られた資源の中でやっていた。
密接に、キャラクターとストーリーとゲームが結びついて、小ぶりなんだけどそれだけで楽しむ世界。」

  

展示会の準備をする中で、兵藤さんはあるゲームの貴重な資料を発見しました。
昭和58年のシューティングゲーム「ゼビウス」。
戦闘機で宇宙からの謎の侵略者と戦うSF設定が話題となり、大ヒットしました。



開発資料には、ゲーム上では直接表現されていないSF小説のようなストーリーが残されていました。
プレーヤーがゲームで操るパイロットが主役。
侵略者と戦う背景が綿密に描かれ、実際その後、小説化までされました。
さらに、設定にリアリティを持たせるために独自の言語も考案する徹底ぶり。


その奥深い世界観で、多くのファンを魅了したのです。

バンダイナムコスタジオ 兵藤岳史さん
「若い『eスポーツ』をやるような人たちに興味を持って見てもらう事が大事。」

兵藤さんは、こうした資料からほとばしる、開発者たちの熱い思いを、次の世代に託したいといいます。

バンダイナムコスタジオ 兵藤岳史さん
「もう一回見直して、新しい日本のゲームとしての価値を作っていくというところができてくればいいと思います。
是非、バンバン作って世界と戦っていってほしい。」

開発者の情熱が名作を生む

高瀬
「思い出がありすぎて、何から言おうか…。
子どもだったんですが、その世界観や情熱を感じていたと思います。
だからこそ僕らは夢中になって、感動していたなと。
また日本からそういうゲームが出てくるといいと思います。」

和久田
「兵藤さんの会社の開発資料は段ボールおよそ300箱分もあるということで、今後はそのすべての資料を公開していきたいということです。
開発のドラマからまた新しいゲーム生まれるといいですね。」

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