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2018年10月23日(火)

どうなる?外国人雇用の受け入れ

2019年・春、閉ざされていたトビラが開くかもしれません。
深刻な人手不足に陥っているニッポン。
その担い手として注目されているのが、外国人です。
政府は、明日(24日)召集される臨時国会で、外国人材の受け入れ拡大に向けて、法律の改正案を提出します。
日本の労働環境が、大きく変わる潮目となるかもしれません。

新たな資格 「特定技能」

和久田
「今日のテーマは、外国人の人材についてです。
こちらは現在、日本で働く外国人の資格です。
大学や専門学校などで学ぶ留学生。
時間に制限はありますが、コンビニや飲食店などでアルバイトができます。
他には、医師や大学教授など、いわゆる“高度な能力をもつ人材”。
そして、工場などで最長5年技術を学ぶ、技能実習生などとなっています。」

高瀬
「そして、今回の法律の改正案では、『特定技能』という新たな資格をつくって、外国人がこれまでよりも幅広く働けるようにします。
農業やビルの清掃、外食といった人手不足が深刻な14の分野を中心に検討されています。
これを受け、日本で働きたい外国人、外国人を雇いたい企業などが、法律の改正を見据えて、動き始めています。」

「日本で働きたい」留学生たちは…

東京・江戸川区にある専門学校です。
およそ100人の留学生が、パティシエや調理師を目指して学んでいます。

中国からの留学生
「日本のお菓子は有名です。
だからここで(学ぶことを)選びました。」


今の制度では、卒業後、そのまま日本で就職することは難しく、大半の留学生が母国に帰国しています。

タイからの留学生
「できれば日本のホテルなどで働きたいと思っているが、もしできなければタイに帰るかもしれない。」


こうした中、日本で働くことを希望する留学生にとって、チャンスとなる、今回の法改正の動き。
外国人に仕事の仲介をしている会社を招いて、留学生にその内容を説明しました。

「もしかしたら来年の4月に“パティシエOK”というビザ(在留資格)ができるかもしれません。
ビザがオープンになれば、日本で働くことができます。」

韓国からの留学生
「全く情報がなかったので、話を聞いて、そういうことになっているんだってわかりました。」

中国からの留学生
「法律変わって(日本で)パティシエの仕事ができるならうれしい。」

東京ベルエポック製菓調理専門学校 駿河雄大さん
「実際日本で働くために何が必要か、特別授業やったりという形で知識を与えていきたいと思っています。」

事業拡大を見据えて

留学生を中心にアルバイトを仲介している会社では、今回、法改正されれば、事業の拡大につながるとみています。

パソコンの画面に映るこの男性、イラクから来た留学生です。

面接官
「イラクでは日本語勉強してましたか?」

イラクからの留学生
「イラクでは独学してました。」


受け入れる企業のニーズに合わせるため、面接では、ことばや文化が異なる留学生の特徴などを見極めます。
漢字とひらがなが混じった文章を読ませて、どの程度、日本語を理解できるのかチェックします。

イラクからの留学生
「昔住んでいた家のことを思い出しました。
それは……ちょっと読めません。」

日本語のレベルによって、接客の仕事ができるかなど、その人に最も適した仕事を紹介します。
ほかにも、日本では抵抗感を持つ人もいる、タトゥーがあるかどうかもチェックしています。
この会社では、2年間で5万人を超える外国人と面接しています。
法改正されれば、対象の職種が広がり、さらなる外国人の就労につながるとみています。

外国人と企業を仲介 YOLO JAPAN 加地太祐社長
「多くの外国人が日本で働くということは、この日本の将来を支えていくのにすごく重要なことだと思います。
われわれの事業にとってもすごくチャンスなのではないかと思います。」

外国人労働者への熱い視線

人手が足りない企業。
実際に熱い視線が外国人に向けられています。
ゴムの加工を行うこの会社では、2年ほど前から中国人を雇い、日本人と同じ内容の仕事をしてもらっています。
会長の品川隆幸さんは、雇う前と、外国人労働者への考え方が変わったと言います。

シナガワ 品川隆幸会長
「180度変わりました。
手際のよさや真面目さは、ちょっと一度日本人はおさらいし直さないといけないのではと。」


期限付きの資格で働くこの女性、日本語がうまく話せません。

「周りの方は親切ですか?」

「マ、マワリ…?
全然わからない。」

それでも、作業には問題ありません。

「(仕事内容が)伝わりにくいときはどうしている?」

日本人の同僚
「身ぶり手ぶりや書いてみたり、案外、漢字とか似たような漢字があるので、結構伝わりますね。」


機械をフル稼働するには、まだまだ人手が足りないこの工場。
会長の品川さんは、今後、勤勉で知られるベトナム人も雇いたいと考えています。
今年6月、ベトナムに足を運んで、現地の日本語学校を見学。
熱心に学ぶ姿が、高度成長期の日本と重なったと言います。
さらに…。

シナガワ 品川隆幸会長
「“すいませんという反省の心”とか、“私がしますという積極的な心”これをベトナム人がやっている。
気持ちさえ通じたら、ことばなんかどちらでもいい。」


法律の改正案が出されることについては。

シナガワ 品川隆幸会長
「必然じゃないですか。
もう遅いぐらいではないかと。
早く進めてもっと使いやすくしてと言いたいです。」

サポート・生活支援義務づけ

和久田
「留学生と面接していた企業が、文化や習慣の違いについて聞き取っていましたが、外国人労働者の受け入れが拡大すると、生活や仕事面のサポートも大事になります。」

高瀬
「このため政府は、受け入れる企業に、日本語教育を含めた生活支援を義務づける方針です。
そして、来年(2019年)4月からの受け入れ拡大に間に合うよう、国会での審議も踏まえて、年内をめどに受け入れの対象とする仕事の分野を決める方針です。」

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